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【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】決め球がなくなった球児…プロ野球人生の岐路に立つ右腕に球団が期待すること

【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】

決め球がなくなった球児…プロ野球人生の岐路に立つ右腕に球団が期待すること

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「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記
8回 力投する阪神・藤川=神宮球場(撮影・斎藤浩一)

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 「球児」という財産は大事に扱わなければならないでしょう。先発は失敗、リリーフでも結果が出ない藤川球児投手(36)はプロ野球人生の大きな岐路に立たされています。年俸2億円という期待値からすれば、現状は厳しい限りですね。それでも球児の値打ちを見限るのは早計ですね。野球への取り組み方や、豊富な経験に裏付けされた理論は若手育成のエキスになるはずです。超変革=若手育成というチームスローガンに沿って、今後の球児の雇用形態は考えるべきですね。

 火の玉ストレートを知る者にとっては、寂しい限りの現状でしょう。シーズン当初、先発投手としてスタートした藤川球児ですが、結局は5試合の先発登板で1勝2敗、防御率6・12と奮いませんでした。その後、リリーフ投手に再転向しましたが、25日のヤクルト戦(神宮)では九回裏に登板するも、サヨナラ負け。

 「結果なので…。また明日です」

 短い言葉を発した球児には、金本監督もあえて言及を避けましたね。

 5月18日の中日戦(甲子園)では、守護神マテオやセットアッパーのドリスの体調不良もあって1点リードの九回裏に登板。4年ぶりに阪神に復帰して初めてクローザーとして登板し、NPBの公式戦では2012年9月15日の巨人戦(東京D)以来のセーブを飾りました。

 リンドバーグのエブリリトルシングのテーマ曲が流れる中での登板、そしてセーブを飾った球児に対しては、甲子園球場全体が感動に包まれる名場面でした。それでも、そんな試合後、金本監督は球児のクローザー続行案を聞かれると「それは考えていない」と否定しましたね。どうしてか。阪神OBのひとりは明快に言い切っていました。

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