試合前、阪神・掛布2軍監督(左)と話しする西岡(右)=西宮市の鳴尾浜球場(撮影・二星昭子)【拡大】
置かれた状況を考えるとこれぐらいで喜んでいられないが、グラウンドを1周した梅野は素直に笑顔を見せた。
「スライダーです。(当たりは)会心でした。これをきっかけにしていければ」
2-4の一死走者なし。野村の120キロ変化球を振り抜くと、打球は弾丸ライナーで左翼フェンスを越えた。
試合前の練習中。掛布2軍監督からスタンスの広さを指摘された。指揮官は「広すぎると腰がうまく回らない。狭めるというか、バランスよく振れるようにね」と説明。梅野自身、気付いていたことだからティー打撃から積極的に修正に取り組んだ。そして、いきなりの成果発揮だ。
「一歩でも半歩でも…(狭く)と思ってやってます。(慣れない歩幅で)違和感はあるし、試合では(相手投手が)タイミングを外してくるのでなかなかうまくいかないけど、できる限り意識してやっていきたい」
1軍では打率・120(50打数6安打)と低迷し、4月27日に登録を抹消された。入れ替わる形で1軍に上がった同学年の原口が文句なしの活躍。立場は逆転したが、巻き返す時間はたっぷりと残っている。 (野原勉)