2016.5.13 13:00

【球界ここだけの話(540)】登場曲の突然の変更…G坂本は亡き母への思いを届ける

【球界ここだけの話(540)】

登場曲の突然の変更…G坂本は亡き母への思いを届ける

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
亡き母への思いをこめた巨人・坂本勇人

亡き母への思いをこめた巨人・坂本勇人【拡大】

 担当記者として1年間、同じチームの試合を見続けていると、各選手の応援歌はもちろん、登場曲もすっかり身に染みこんでくる。

 本拠地の試合では選手が打席、マウンドへ向かう際、おのおのが選んだ邦楽、洋楽が流れる。アップテンポで気分が乗ってくるようなものが多い。記者は巨人を担当して2年目。打席ごとに複数の曲を設定する選手もいるが、何度も聞くうち、グラウンドを見なくても誰が出てきたか分かるようになった。

 だが、まれに突然聞き慣れない曲がかかる。選手が一日限定で登場曲を変更することがあるのだ。そこにはさまざまな思い入れがある。

 5月8日の母の日、坂本勇人内野手(27)は第1打席でヒップホップ歌手、G2の『LETTER~おかんに贈る音の手紙~』を流した。高卒ルーキーだった2007年に母・輝美さん(享年47)を亡くしている坂本は、母親への感謝を歌った曲を通して、今でも亡き母へ思いを届けている。近年は母の日の恒例としている。

 長野久義外野手(31)は昨年7月1日の第1打席だけ人気歌手、浜崎あゆみの『July 1st』を使用したことがあった。 ♪永く永い探し物を見つけた気分さ という歌詞にある通り、“何か”をつかんだということだったのだろうか。亀井善行外野手(33)も昨年5月のある試合で通常の登場曲、シンガーソングライターハジ→の『春色。』に加え、同じハジ→の『逆転満塁ホ→ムラン。』をかけた。これは、その試合で観戦に訪れていたハジ→本人への、亀井による粋なもてなしだった。

 かなり詳しいファンでないかぎり、なかなか気付けないかもしれない。だが、登場曲の突然の変更には、その試合が選手にとって特別な一戦であることが隠されている。もし普段と違う登場曲が流れたら、なぜだろうと興味を持ってみるのもひと味違った楽しみ方だ。(巨人担当・谷川直之)