2016.5.5 08:00

【小早川毅彦の打診球診】六回、村田の本塁突入止め勝機逃した巨人

【小早川毅彦の打診球診】

六回、村田の本塁突入止め勝機逃した巨人

 (セ・リーグ、巨人1-6広島、7回戦、巨人5勝2敗、4日、東京D)巨人の六回の走塁で、勝負アリだった。二死から3連打で1点を返し、4点差としてなお一、二塁。辻が右前へプロ初安打をマークしながら、二走・村田が三塁で止まった場面だ。

 辻の打球は右翼線寄りに飛んだ。右翼手の鈴木は深く守っていた。しかも右投げだから、返球しにくい体勢だった。さらに、本塁での激突は禁止されており、捕手はブロックできない。普通なら、生還できるケース。村田も本塁に突入するつもりで全力疾走し、三塁ベースを1度は蹴った。

 ここで、大西三塁コーチが制止した。無理はさせず、走者をためて1番の立岡に回し、3点、4点まで狙いにいく。その考え方は、決して間違っているとはいえない。

 ただ、イニングとスコアの関係性も、重要なポイントだった。村田生還で、まずは2-5としていれば、七回からの残り3イニングで、3点の攻防になる。両軍の空気はガラッと変わる。巨人打線は押せ押せムードになり、投手の気持ちにも張りが出る。逃げ切りたい広島は逆に、余裕がそこなわれるからだ。

 1点の取り方と、そのタイミング。勝敗の微妙な分岐点だった。 (サンケイスポーツ専属評論家)

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