囲み取材に応じる阪神・四藤球団社長=タイガーデン(撮影・森田達也)【拡大】
声出し役が一方的に現金を受け取るため、これは賭博罪にはならないとみられる。日本野球機構(NPB)も野球協約177条(不正行為)に該当しないと判断している。それでも臆測を呼びかねない行為とあって、巨人の野球賭博問題が発覚した昨年10月以降、NPBはコミッショナー通達で各球団に野球に関する金銭の授受を禁止している。
「今、倫理が問われている。賭博の芽になりかねないこと、野球に関して金銭のやりとりは一切やらないと現場に確認している。今後あったら許されない。襟を正した方がいい。皆で襟を正して賭博行為につながる行為をやめないといけない」
阪神は引き続き19日まで選手にヒアリングし、再発防止に努める。掛布2軍監督の初陣とあり、鳴尾浜には大勢の報道陣とファンが詰めかけていたが、さらに金銭授受の取材で多くのマスコミが押しかけ、同社長が試合後に改めて対応する緊急事態となった。
「いよいよ(シーズンが)始まるというところで残念ですが、とにかく襟を正してやっていきたい。(選手は)最高のプレーをして成績を出して報酬を稼ぐということ。再発しないように取り組んでいきたい」
巨人に続き阪神、西武も-。セ・リーグは17日に緊急理事会を開催する。大揺れの日本球界。失った信頼を回復させることは容易ではない。 (阿部祐亮)