2016.2.4 16:37

【球界ここだけの話(441)】燕ドラ2・広岡が亡き父に誓うプロでの活躍

【球界ここだけの話(441)】

燕ドラ2・広岡が亡き父に誓うプロでの活躍

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
守備練習をするヤクルト・広岡。亡き父にプロでの活躍を誓う=戸田球場(撮影・矢島康弘)

守備練習をするヤクルト・広岡。亡き父にプロでの活躍を誓う=戸田球場(撮影・矢島康弘)【拡大】

 ヤクルトのドラフト2位・広岡大志内野手(18)=智弁学園高=が、宮崎・西都市で行われている2軍キャンプで汗を流している。1メートル83、80キロの大型遊撃手で、高校通算28本塁打とパンチのある打撃が魅力。チームからは2~3年後に1軍で勝負できる素材との評価を受けている。

 悲しい過去を背負っている。中2だった2012年3月、父・祥丘さんを急性心不全で亡くした。忙しい仕事の合間を縫って試合にも駆けつけてくれていた、応援熱心なお父さんだったという。広岡は「亡くなったときは何も分からない状態。時間がたってから実感が湧いてきた」と当時を振り返る。

 優しくも厳しかった父からかけられ、覚えている言葉がある。「挨拶はしっかりしろ。何か言われたら返事をきちんとしろ」-。今でも心に刻まれる大切な教えだ。そういえば、1月に埼玉・戸田球場で行われていた新人合同自主トレを取材に行った際、記者の顔を見つけるや、キャッチボールの手をわざわざ休めて「おはようございます」と挨拶してくれた。なんとしっかりした青年だろうと感心したが、今でも父の教えが生きている何よりの証左だろう。

 昨年10月のドラフト会議で指名を受けると、すぐに墓前に夢がかなったことを報告した。1月の入寮直前にも墓参りに行き、「1年間帰って来られなくなると思います。けがなく頑張れるよう見守ってください」とお願いしたという。プロとして活躍するという決意も新たになった。

 「亡くなった時は反抗期だった。今は父のありがたみがよく分かる」と広岡。思い描くのは、数年後に1軍で活躍する自分の姿だ。そのためにも今は必死に練習をしている。プロでの成功を父に報告するために。(伊藤昇)