トスバッティングを行う阪神・狩野=淡路佐野運動公園(撮影・永田直也)【拡大】
自分が生きる道は分かっている。打撃力に磨きをかけ、戦いのゴングを待つ。プロ16年目を迎えた狩野は淡路島で打ちこんで、打ちこんでキャンプを迎える。
「レギュラーの選手なら多少結果が出なくても、来年チャンスがあるかもしれないけど、僕はレギュラーじゃない。今年ダメなら来年はないかもしれない。けがしたらとか、成績が出なかったら、という恐怖はあるけど、厳しい世界だと分かって入ったし、そこでやってきた。今年1年、相手投手と自分自身と勝負して、勝っていきたい」
決意は快晴の青空と柔らかな日差しの中での練習に表れた。午前9時からの練習はランニングやダッシュから始まり、ノックなどで体をほぐすと、10時30分頃、バットを握った。ティー打撃で汗を流し、フリー打撃へ移行。打者、打撃投手、素振りを清水、西田と回しながら約1時間バットを振った。ボール拾いをはさんだ後、各自が打撃練習を再開。狩野がティー打撃でのスイング確認を終える頃、2時間近い時間が経過していた。