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【乾坤一筆】“火ヤク庫”ヤクルト打線活躍の裏に中西太理論あり

【乾坤一筆】

“火ヤク庫”ヤクルト打線活躍の裏に中西太理論あり

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ベテラン記者コラム・乾坤一筆
杉村コーチ(左)は指導者として「中西2世」を目指す

杉村コーチ(左)は指導者として「中西2世」を目指す【拡大】

 残暑厳しい神宮に名伯楽の姿があった。元阪神監督の中西太氏(82)は、日差しを避けるように三塁ベンチに腰を下ろした。

 「いい練習しとる。コーチが体を動かしとる。おっ、中西2世がおる」

 視線の先には、教え子のヤクルト・杉村繁チーフ打撃コーチ(58)がいた。

 セ・リーグの主要な打撃部門のトップには、山田、川端、畠山のヤクルト勢が立っている。生え抜きの野手が台頭する背景には、中西理論に基づいた打撃指導の継承があると杉村コーチは言う。

 「中西さんの理論という幹がある。悪い枝葉を切り、いい枝葉を残してきた。今は落ちる球が多いから、呼び込んで強くたたく考えがあっている」

 1970年代にヤクルトでコーチを務めた中西氏の指導法が源流だ。同氏は西鉄時代の1953年にトリプルスリー(3割、30本塁打、30盗塁)を達成し、引退後は数球団でコーチを務めた。打撃理論は「ボールを呼び込んで下半身で打つ」「バットを内側から出す」が基本。ヤクルトの若松元監督、杉村コーチらが教えを引き継いできた。

 中西流の特徴にティー打撃がある。通常は斜め前方からボールをトスするが、真横からボールを投げるなどのアレンジを加え、今では30種類以上になった。選手の状態に合わせて10種類程度を選ぶ同コーチは「崩された形を戻す」「選手と会話をする。何を考えているのか分かる。気分を乗せやすい」と狙いを語る。

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