九回、打ちあぐねていた高木勇から中越え二塁打を放った鳥谷。意地を見せた(撮影・白鳥恵)【拡大】
(セ・リーグ、巨人3-0阪神、3回戦、巨人2勝1敗、5日、東京ドーム)最終回にようやく快音が響いた。中堅後方に弾む一打は虎の意地だった。鳥谷が最後の最後で、巨人の新戦力に食い下がった。
「最後に打てたのはよかったです」
九回二死。あと1人でゲームセット…というところで、ようやくスライダーをとらえた。中越え二塁打で、初めて得点圏に走者が進んだ。ため息ばかり続いていた虎党の唯一の救いだ。
「(藤浪)晋太郎が頑張っていたし、なんとか点を取りたかったけど」
結果は今季初の完封負け。ドラフト3位・高木勇人投手(三菱重工名古屋)に手も足も出なかった。スコアボードの「0」の横に並ぶ「2」はあまりにも寂しい。散発2安打、今季最短わずか2時間14分でゲームセット。やはり初モノには弱いのか。初対戦の先発投手には今季1勝2敗となった。
「右打者も左打者も関係なく、内外にいいコースに決まっていた」
主将自身も六回一死一塁で遊ゴロ併殺に倒れた。この回と三回、無死からの走者を投手・藤浪の犠打失敗で生かせなかったこともあるが、攻撃陣がカバーしたいところで、直球に差し込まれた内野ゴロが目立った。