2015.1.14 13:00

縁がなかった鳥谷と西武…地元出身もすれ違いの連続/球界ここだけの話(56)

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
阪神・鳥谷敬

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 FA宣言しメジャーリーグ移籍を目指していた鳥谷敬内野手(33)が阪神に残留することが決まった。「生涯虎」と報じられ、他球団のユニホームを着ることはなさそうで、同時に西武入りも消滅した。

 こんなことを書くと「何を言っているんだ」と思われるだろうが、西武と鳥谷はすれ違いの連続だった。西武が日本ハムからFA宣言した小谷野獲りに失敗。2012年にFA移籍した中島の出戻りも、敗色濃厚となっていた11月の終わり。三塁、遊撃を補強したかった球団幹部に「鳥谷獲得に動くことはないのか?」と聞くと「ウチと鳥谷とは、高校のときに終わってるよ」という言葉が返ってきた。

 鳥谷は西武ドームから近い東京・東村山の出身で、高校は埼玉の聖望学園。西武は地元出身の鳥谷をリストアップしたが、早大進学を選択したため、獲得には至らなかったという。しかし、プロ入り後も可能性があった。中島がアスレチックスにFA移籍し、遊撃がポッカリ空いた2012年オフのこと。ある西武OBは「鳥谷はウチに来る気はあったんだけど、獲りにいかなかったんだよ。あのときに獲りにいっていればよかったのに」と明かす。

 そして今回がラストチャンス。メジャー移籍を目指したとはいえ、国内球団もオファーを出すことは、もちろん可能だったが、西武は先に書いたとおり動かなかった。前出のOBは「来れば戦力になるのは言うまでもない。小谷野もナカジも獲れなくて、その分の資金が残っているはずだし、話題性もあるから、すぐに回収できる。阪神以上の条件を出せば、考えると思うよ」と話していたが…。ここまでくると、縁がなかったとしか言いようがない。

 前出の球団幹部は「こういう選手は鳥谷だけじゃなくて、あとふたりいるんだよ」と漏らした。その選手とは、ともに西武ドームから至近距離の東京・東大和の出身。ひとりは巨人の江藤智2軍打撃コーチ。そしてもうひとりは、今やメジャーも注目する広島の菊池涼介内野手だという。江藤は広島から巨人にFA移籍し、豊田清(巨人2軍投手コーチ)の人的補償で西武にやってきた。くしくも広島で33番を背負っていた選手だが、江藤同様に、菊池が西武のユニホームに袖を通すことはあるのだろうか。(塚沢健太郎)