先発の能見は苦しみながらも5回を2失点でしのいだ【拡大】
(セ・リーグ、クライマックスシリーズファイナルステージ第4戦、巨人4-8阪神、阪神4勝1敗、18日、東京ドーム)エースがひたむきに戦った。阪神・能見が因縁の地でチームを勝利に導く粘投。苦しみながらも5回を2失点で切り抜けた。
「9本もヒットを打たれたけどね。紙一重でなんとか粘れました。勢いの差だった」
毎回走者を出しながらも94球に魂を込めた。4点の先制をもらった後の一回。一死一、二塁とピンチを招いたが、4番阿部を右飛、5番村田を三振に斬り、無失点で切り抜けた。二回には亀井に右越えソロを被弾。三回には村田の右犠飛で1点を失ったものの、これ以上の失点は断ち、味方のリードを守った。
東京ドームは屈辱の地だった。3月28日の開幕・巨人戦では五回途中10安打10失点で壮絶KO。これを皮切りに今季の巨人戦は6試合で1勝5敗、防御率5・09と打ち込まれた。ただ、ここぞに踏ん張るのが、エースと呼ばれる由縁。宿敵に最後の大一番でリベンジを果たした。
「しっかり準備していくだけです」
短い言葉に心をこめた背番号14。日本シリーズでもその実力を発揮する。 (柏村翔)
(紙面から)