2014.7.28 12:00(1/2ページ)

【ありがとう八十年(58)】広岡、蘭栽培は選手育成と同じ…王後継として巨人が監督要請

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レジェンドが語るプロ野球史
自宅の庭にある温室で、選手の育成は蘭の栽培に似ているという広岡達朗氏

自宅の庭にある温室で、選手の育成は蘭の栽培に似ているという広岡達朗氏【拡大】

 趣味の一つに蘭栽培がある。現在、東京・町田市の自宅の庭には温室が2つ。広島のコーチをしている頃からだから、もう40年以上になる。

 最初はもらいもの。こんな菜っ葉のようなものをもらっても…と思ったが、本を買って読み、栽培を始めてみると、これがなかなかおもしろい。東洋蘭から始め、西洋蘭に手を伸ばしたが、これは手間暇がかかる。おなじみの胡蝶蘭が西洋蘭の代表だが、とにかく寒さに弱く、16度以上が不可欠。だから温室の一つは西洋蘭専用で、冬場はストーブをたいている。この灯油代が、ばかにならない(笑)。

 蘭栽培というのは、バルブといわれる球茎、株を増やすのが主。花は時を置かずに切って、花瓶にさして観賞用にする。そうしないとバルブの養分を吸い上げてしまい、翌年は花が咲かないのだ。

 増やしたバルブは蘭仲間にあげる。花屋さんは商売上がったりだろうが、蘭仲間はそういうネットワークを作っている。「豊雪(ホウセツ)」という東洋蘭は、バルブが5個あるものが1000万円もしたというから、ちょっとした宝石だね。

 長々と蘭の話をしてしまったが、実は選手を育てるのは、蘭栽培と同じだと思う。ドラフトで獲得したいい素材のバルブ(選手)に水や肥料をやり過ぎないようにし、温度調節を怠らず、手塩にかけて花を咲かせる。しっかりとした指導者による訓練、練習で培われた実力は、そう簡単には壊れない。これがその選手のバルブとなり、次の世代に引き継がれていく、と考えている。

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