2014.6.20 12:17(1/2ページ)

【ありがとう八十年(35)】金田正一「最高のコンディションで仕事に臨むため」金を惜しまず

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レジェンドが語るプロ野球史
体重の計測は日課の一つだった。左は前夫人の歌手、榎本美佐江

体重の計測は日課の一つだった。左は前夫人の歌手、榎本美佐江【拡大】

 自分は「最高のコンディションで仕事に臨む」という哲学を持っている。中3日で先発し、その間もリリーフや代打という“超”酷使に耐えるんやない。対応できるようにするんや。それが「仕事=野球」に対する礼儀でもある。

 だから、自分の体を守ることにはお金を惜しまなかった。肉にしても野菜にしても、いいものをバランスよく食べる。飲料水はプロ入り間もない頃からミネラルウオーターだ。最高級品の布団と枕で、睡眠は8時間。アンダーシャツは特注のカシミヤ製だった。

 車はぶつかっても助かるように外国製。車といえば、最高の成績を残した1958年のオフ、小型車のオースティンを運転して湯河原へゴルフに行く途中にトラックと正面衝突した。

 シーズンで連続イニング無失点の新記録、通算200勝などをやり遂げたことに加え、がんを患ったおやじ(長吉さん)の看病で疲れ切っていたんやな。おやじのことが心配になってスピードを落としていたから死にはしなかったが、全身打撲だ。車はぐしゃぐしゃ。それからは大型車にした。キャデラック、マーキュリー、リンカーン・コンチネンタル…。運転手も雇った。運転に神経を使わずに済むし、仮眠ができるんだ。

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