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【ありがとう八十年(10)】王貞治、流し打ちせず真っ向勝負

特集:
レジェンドが語るプロ野球史
80年10月12日のヤクルト戦で現役最後となる通算868号を放ち、ベースを回る王貞治

80年10月12日のヤクルト戦で現役最後となる通算868号を放ち、ベースを回る王貞治【拡大】

 思い出に残るホームランのベスト6は〔1〕1971年、スランプの時に阪神・江夏豊から打った逆転弾〔2〕同年の日本シリーズ第3戦、阪急・山田久志からの逆転サヨナラ弾〔3〕入団1年目の59年の第1号(投手・村田元一=国鉄)〔4〕64年のシーズン55号(投手・佐々木吉郎=大洋)〔5〕77年の756号(投手・鈴木康二朗=ヤクルト)〔6〕最後の868号。80年にヤクルト・神部年男から打ったシーズン30号です。

 何度も言うように、ホームランを打ちたくて一本足打法にしたのではありません。私のあとにも何人か挑戦しましたが、成功した人はいないと思います。なぜだと思いますか? 彼らはホームランを打とうとして取り入れたからです。

 私はホームランを打ちたいと思ったことなど一度もありません。振り遅れる、食い込まれる、詰まる、という悪循環を断ち切りたくて、わらをもつかむ思いで一本足打法に転向したのです。

 もともと、私はボールを遠くに飛ばす技術を持っていました。これは球を捉えるタイミング、距離を打席でつかんでいるかどうかにかかっているのですが、私にはそれがありました。

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