5番に座るマートン、4番候補のゴメスと最強のGM砲を結成だ【拡大】
関西空港の到着ゲート前で待つファンがざわめいていた。いくら待っても、マートンが出てこない。いったい何が? 心配の表情が広がるなか、航空機到着から1時間以上経った午後10時すぎ。ようやく、ひげをたくわえ、紺色のニット帽をかぶったM砲が出てきた。
「ヒサシブリ。外見が怪しいと思われて、別室に連れて行かれたんだ」
入国審査などに時間がかかったことを逆手にジョークを口にした。そこには陽気ないつもの笑顔があった。タテジマで5シーズン目。「今年もいいチームみたいだね。沖縄(キャンプ)に行くのが楽しみで仕方ないよ」。2月1日のキャンプインへ心を躍らせるのは、新加入するゴメスの存在があるからだ。
「自分が聞いた話ではとても打てる選手みたいだね」
元ナショナルズの新助っ人と接点はないが、周辺からしっかり“調査済み”だった。
「まずは自分がチームの勝利に貢献するために状態を上げていくことが大事だけど、手助けできることがあれば、手助けしたい。でも、彼はアジャストできるんじゃないかな」
日本球界初年度となるG砲へのアシストを約束した。そこには、自身の背水の決意があった。中村勝広ゼネラルマネジャー(GM、64)は「単年契約だから、かなり意気込んでいるみたいだ。個人の成績よりも優勝したいという気持ちの方が強いんじゃないか」と明かす。