2014.1.1 04:03(6/7ページ)

【徹也の部屋】今年こそV!虎将、新年の決意表明「腹くくれる」

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今年こそ必ず…。和田監督が書き初めで力強く「優勝」と書き込んだ(撮影・中川春佳)

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 植村 甲子園はライトから強風が吹く浜風なんで、昔から右打者の大砲を外国人で補うということが多い。ただ、あまり成功例がないんです。ブリーデンとフィルダーとアリアス…、ぐらいですかな。シュアな打撃をするタイプのパチョレックとかシーツとかは打ちましたが、大砲タイプの成功例がないことを心配しています。大体は懐を攻められて、アウトコースをスライダーで泳がされるという形が多いですね。

 和田 確かにそのとおりです。例えば、DeNAの三浦とか、アウトコースをきっちり出し入れする投手を右打者が一発で仕留めるのは難しい。だから、それなりの対応をしないといけないんです。各球団で1人はそういう投手がいるが、1打席の中で全球きっちりくる投手は、今のセ・リーグの投手でも、そんなにいない。そこをどう仕留めるかです。甲子園の浜風の中で、左打者がガンガン本塁打を打ってというのは、やはり難しいですから。

 植村 なるほど。バースの時代も、ラッキーゾーンがありましたからね。では、ゴメスにかかる比重は、ものすごく大きいということですね。

 和田 そういう打者が、1人入ることでの打線の変化がありますよね。ブンと振って怖い打者が、うちにはいなかったですから。新井も振るタイプだが、当たると一発という打者ではない。どちらかというと、広島時代から、右中間に打っていた打者ですから。

 植村 その新井が奮起して、ゴメスからポジションを奪うぐらいに頑張ってくれたらいいですね。そこは、監督の選手起用のポイントにもなりそう。

 和田 1年前がそういう感じで、奪い返しました。そういう気持ちが彼にはあるんで、簡単に「はい、どうぞ」とはならないでしょう。メラメラきているはずですしね。

 植村 今年は昨年よりも混戦になりそうな感じがしますが、「打倒・巨人」を果たしてもらって、関西の経済を活性化させてほしいです。よろしくお願いしますよ。

 和田 がんばります。

■取材後記

★失敗や欠点指摘しにくい「和田豊」らしい野球貫

 顔を合わして、少しの時間があったか…。「お互い、いろいろあったなぁ」というと、和田監督は笑った。私も笑った。お互いの腹の中は見えるので、それ以上の言葉の付け足しはいらない。

 単刀直入に昨年の采配についての疑問点を聞いた。鳥谷4番? 白仁田の2軍落ち? でも、彼のことだから決断に至るまでの熟慮があって、説明はスラスラするだろうな…と思っていたら、本当にスラスラ答えた。

 1985(昭和60)年のプロ入り以降、彼は周囲の状況を分析し、熟慮しながら、歩むべき方向性を定めてきた。例えば、打撃論でいうと、どんなボールに対しても向かってくる白球の左半分を撃ち、センターから右方向に運ぶ。自身の特徴とプロの投手のレベルを分析した末に「和田の打撃」を徹底した。野球の技術論だけではなく、阪神タイガースという極めて難しいチームにおける生き方についても、定石を打ち続けた。28年間、一度もユニホームを脱がず、厳しい環境を生き抜いてきたことはすごい。

 今年はどうだろうか。彼は「和田豊」らしい野球を貫くだろう。少しインパクトに欠ける、主張が見えない、それでいて致命的な失敗や欠点を指摘しにくい。説明を聞くと「なるほどと思ってしまう」野球といえば失礼か…。ただ、これまでと違うのは坂井オーナーが「納得いく結果」を求め、それが進退に直結する。

 和田監督は書き初めに自ら「優勝」の言葉を選び、筆を入れた。説明の必要のない絶対的な答えだ。達成できれば心から祝福したい。(植村 徹也)

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