2013.8.15 05:04(2/2ページ)

済美・安楽155キロ!甲子園最速タイもヒヤヒヤ

 一回に155キロ。九回に失点…。まるでジェットコースターに乗っているような、安楽の初戦突破だった。

 「直球のスピードが乗っていたので、自己最速を出せるかなと思っていました。監督さんから155キロと伝えられて、調子は悪くないなと…」

 2失点した一回二死。島田を二ゴロに打ち取った直球が155キロ。2007年夏の仙台育英・佐藤由規(現ヤクルト・由規)の甲子園最速に、いきなり並んだ。

 愛媛大会で157キロをマーク。甲子園では最速記録更新を狙うだけに「少し抜けていたので空振りを取れなかった」と笑顔はない。それどころか単調な直球勝負を狙われた。9-2の九回、直球ばかり5安打されて5失点。「情けない。(100点満点で)10点くらい」。11安打7失点に肩を落とした。

 「愛媛大会が終わってからは肩、肘、腰がパンパンに腫れていて、満足に練習ができなかった」と上甲監督。甲子園入りした6日に冷房で体を冷やしすぎて発熱。センバツでは5試合で772球を投げ、投球過多は日米で話題になり、夏も体調に不安を残したまま迎えた。まずは9回を投げきり、済美を2005年以来8年ぶりとなる夏の初戦突破に導いたことが収穫だった。

 「もっともっと3年生と野球がしたい。次はしっかりと、150キロ後半の直球を投げたいです」と安楽は力を込めた。3回戦の相手は花巻東(岩手)。リベンジしたかった春の覇者、浦和学院は敗退した。大旗に最も近いチームのエースとして夏を勝ち切り、甲子園最速右腕へ-。安楽が真価を発揮するのは、これからだ。 (柏村翔)

★スカウトの安楽評

 ◆巨人・山下スカウト部長 「体調が悪いと聞いていたが、九回はそれが出たのかもしれない。スケールの大きい怪物だね」

 ◆ヤクルト・鳥原チーフスカウト 「能力が高いし、160キロが出てもおかしくない」

 ◆楽天・早川スカウトグループマネジャー 「ストレートにこだわりすぎて空振りが取れていないが、変化球を増やせば、もっと楽に投げられる」

 ◆日本ハム・山田GM 「立ち上がり、体の開きが早かったようだが、すぐに修正できていた。心配はけがだけ」

安楽 智大(あんらく・ともひろ)

 1996(平成8)年11月4日生まれ、16歳。愛媛・松山市出身。小学2年から野球を始め、道後中では松山クラブボーイズに所属し、県大会準優勝。済美では1年夏から県大会全5試合に登板。今春のセンバツでは決勝までの5試合で772球を投げ、準優勝。今夏の県大会で最速157キロをマークした。持ち球はカーブ、スライダー、カットボール。1メートル87、85キロ。右投げ左打ち。

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