阪神、大暗転黒星 福留まで離脱危機…右足負傷途中交代、12日精密検査

 
福留は六回、内野安打を放って一塁へ激走。右足が悲鳴をあげた(撮影・松永渉平)

 (セ・リーグ、阪神6-7中日、19回戦、中日11勝8敗、11日、甲子園)え、えらいこっちゃ! 阪神は守護神ドリスが打たれて、最下位中日にまさかの逆転負け。六回の走塁で福留孝介外野手(41)が右太ももを痛め、12日に検査を受けることになった。クライマックスシリーズ(CS)出場に向けての正念場で、大黒柱中の大黒柱が離脱危機。中日とは1・5ゲーム差と、ホンマにヤバい!!

 あと1人だった。アルモンテの打球が中前に抜け、ドリスが逆転を許すと、怒りのジェット風船がグラウンドに乱れ飛んだ。係員が回収に走り、試合は一時中断。怒声も飛び交った。CS進出を占う7連戦は最悪の開幕。そしてグラウンドに福留の姿はなかった。

 「ちょっとわからんね。検査にいって…」

 試合後、金本監督は険しい表情で口を開いた。

 5-5の六回だった。先頭・福留が代わったばかりの左腕・ロドリゲスからバットを折りながらも遊撃内野安打。歯を食いしばり、右足でベースを踏んで駆け抜ける。杉本一塁塁審が手を広げた瞬間、マンモスはわき上がったが、福留は苦悶の表情で膝に手をやった。

 すぐにトレーナーが走る。ベンチへと下がる。治療に時間をかけることもなく代走・伊藤隼が送り出された。球団広報は試合後、右太ももの張りで大事をとっての交代だと発表したが、六回攻撃中に福留がクラブハウスへと引き揚げる際には「きょうは(取材)なしでお願いします」と“規制”するほど、緊迫した空気が漂っていた。

 12日に精密検査を受け、今後の出場について判断する見通しだが、出場選手登録抹消という最悪の可能性も出てきた。片岡ヘッド兼打撃コーチも「明日にならないとわからない」。福留は階段を上る際も、帰りの車に乗り込む際も自力で歩いていたが、問いかけに応じず無言を貫いた。

 金本監督にとっても痛恨だ。福留の起用法について「残り試合、全部頑張ってもらうぐらいのつもりで。『少々無理をしてもいくぞ』というのは伝えている」と、これまで与えてきた積極的休養をお預けにすることを明言したばかり。今季はここまでチーム最多の65打点、本塁打も糸井の15本に次ぐ14本を放ち、虎をけん引してきた。

 休養を挟みつつ出場してきたおかげで、9月も打率・500(30打数15打点)、2本塁打、9打点と好調維持。2ゲーム差の3位巨人を追い、最悪20連戦も想定される過密日程は福留の力なくして乗り越えられない。そう思うからこそ、この日も今季4打席(2打数1安打2四球)しか対戦がなかった左腕・ガルシア相手でも7連戦初戦のスタメンを任せたが…。

 借金は再び8に戻り、6位中日とは1・5差。松井雅への危険球で退場したメッセンジャーも状態が悪い。福留が離脱となれば大黒柱不在。最下位転落危機だ。

 金本監督も「絶対何としてもきょうは取りたかったけど、最後の最後でこうなったから仕方ないですね。明日切り替えてやっていきます」と話すのがやっと。CS進出へ向けて、早くも最大の窮地に陥った。 (阿部祐亮)

★全力プレーゆえ

 常に全力プレーゆえ、福留は故障することも多い。阪神加入1年目の2013年5月には走塁で左膝を痛めて離脱、手術を受けた。この年は終盤に左右のふくらはぎも痛めた。14年3月には守備で西岡と激突し、胸部打撲。ただ、このときは離脱しなかった。15年8月にはスイングした際に右手中指を負傷。このときも痛みに耐えて出場を続けていた。

★金本監督の福留のリミッター解禁VTR

 金本監督は3日、翌日からの広島戦(マツダ)を前にして福留について「残り試合、全部頑張ってもらうぐらいのつもりで。『少々無理してでもいくぞ』というのは(本人に)伝えている」と発言。41歳という年齢を考慮して休養日を設けながらシーズンを戦ってきたが、終盤の連戦にフル参戦させる意向を示していた。

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