大谷、シスラー以来103年ぶり「10登板以上&9盗塁」

 
七回に適時打を放ち、手をたたいて喜ぶ大谷。勝利への執念を示し続けた (共同)

 エンゼルス2-5レンジャーズ(10日=日本時間11日、アナハイム)米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(24)はレンジャーズ戦に「5番・DH」でフル出場し、4打数2安打1打点。8試合連続安打で、今季19度目のマルチ安打をマークした。シーズン9個目の盗塁も決め、メジャーでは1915年のジョージ・シスラー以来、103年ぶりとなる「10登板以上&9盗塁」を達成した。

 打って走って、まさに「ショータイム」だ。大谷が複数安打。四回には走塁でも視線を集めた。

 「チャレンジするのはすごく大事なこと」と大谷。右中間へ打ち返し、中堅手が回り込んで処理する間に二塁を陥れた。続いて三盗を敢行。判定はアウトだったが、大谷は自信満々に「セーフ!」とアピール。リプレー検証「チャレンジ」で、その通りに覆った。

 前日9日も三盗を狙い、セーフ判定がリプレー検証でアウトになっていた“借り”を返した。今季9盗塁目で、1915年のジョージ・シスラー以来、103年ぶりに同一シーズンでの「10登板、9盗塁」とした。

 七回には横手投げ左腕のシンカーを左翼へ適時打。苦戦した左腕に対し「(対戦)量が多くはなってきている。その分、進歩している」と手応えを口にした。打率・474、4本塁打、10打点、8得点という前週の活躍で、今季2度目の週間MVPにこの日選ばれ、その勢いを持続。新人王争いでもアピールした。

 右肘に新たな損傷が判明した大谷は、この試合前にエプラーGMらと今後の方針を協議。医師には、投手復帰まで1年以上かかるとされる靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)を勧められている。球団は、この日時点で結論に至っていないとし、広報が報道陣に「ミーティングに関する質問は遠慮してください」と通達。7日に今季中の手術を否定した大谷は「(結論は)近いうちではないか」とだけ話した。

 チームは2-5で敗れ、18試合を残して地区優勝が消滅した。だが打率・294とした大谷は「しっかり最後まで頑張りたい」と誓った。

★大谷の右肘故障以降の経緯

 ◆6月6日 登板後に右肘に張りを訴える。

 ◆同7日 PRP注射で治療。

 ◆同8日 右肘靱帯の損傷でDL入り。

 ◆同28日 手術回避が決定。

 ◆7月3日 打者でメジャー復帰。

 ◆同19日 キャッチボール再開。

 ◆8月11日 ブルペンでの投球再開。

 ◆同20日 故障後初の実戦形式登板。

 ◆9月2日 投手でメジャー復帰。

 ◆同5日 右肘靱帯に新たな損傷、医師の手術勧告を受ける。

 ◆同7日 大谷は今季中の手術を否定し、残り試合は打者に専念する考えを明かした。

ジョージ・シスラー(George Sisler)

 1915年からブラウンズ(現オリオールズ)でプレーし、同年に打者として81試合、打率.285、3本塁打、29打点、10盗塁。投手として15試合で4勝4敗、防御率2.83。20年にシーズン257安打を放ち、2004年にイチローが262安打するまでメジャー最多記録だった。20年と22年に打率4割超えで首位打者。30年にブレーブスで現役引退。MVP1度(22年)、盗塁王4度(18、21、22、27年)。メジャー通算成績は打者で2055試合、打率.340、2812安打、102本塁打、1178打点、375盗塁。投手で24試合、5勝6敗3S、防御率2.35。39年に野球殿堂入り。1893年3月24日生まれ。米オハイオ州出身。73年に80歳で死去。

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