日本投手初!マー君、メジャーデビューから5年連続10勝

 
10勝目を挙げた田中は、両手で“10”を示し、白い歯をみせた (共同)

 ヤンキース2-1タイガース(1日=日本時間2日、ニューヨーク)米大リーグ、ヤンキースの田中将大投手(29)はタイガース戦に先発し、7回7安打1失点、6三振1四球で10勝目(5敗)を挙げた。チームは2-1で勝った。日本投手ではドジャースとヤンキースでプレーした黒田博樹以来、2人目の5年連続2桁勝利とした。メジャーデビューからの5年連続は、自身の日本投手最長記録を更新。プロ野球楽天時代を含めると10勝以上は10年連続となった。

 正念場は、一回から訪れた。先頭打者は三遊間深くへの内野安打、2番打者の打ち損じの捕ゴロも安打に。3番打者のハーフライナーは、遊撃手のグラブの先をわずかに越えて左前に落ちた。無死満塁。田中は自問自答しながら、ピンチに立ち向かった。

 「本当に野球の神様はいきなり試練を与えてくれるな、と思った。宿題を出された。『ちゃんと勉強してきたか』といわれている気がして…」

 不運な内野安打で満塁のピンチを招くのは5日前と同じだった。その時は3失点。「力んで制球が甘くなった」ことが原因で勝てなかった。今回は、左犠飛で先制点こそ与えてしまうが、後続を打ち取り、立ち上がりの大ピンチは最少失点で踏ん張った。相手を分析しながら、バランスのいい投球フォームを徹底的に心がけた。反省を生かし、“宿題”に回答した。

 さらに2-1の七回無死二、三塁では、一ゴロと2者連続空振り三振に仕留めた。「真っすぐをいっておかないと後々、後悔する」と言うように、変化球に頼り過ぎた前回の反省を、ヤマ場でも生かした。接戦を七回までゲームメークし、4万2816観衆からは大歓声を浴びた。

 8月は勝利なしで、登板6試合ぶりの白星。これで日本投手としては、史上初のメジャー1年目からの5年連続2桁勝利。「自分なりに一試合一試合、登板間でも少しでも向上していけるようにいつもやっている。その積み重ね。野球をやめるまでずっとやっていく」。ヤ軍では1995-03年の9年連続のアンディ・ペティット投手以来、球団史上2人目だ。黄金期を支えた通算256勝左腕との比較に「尊敬するプレーヤーなので肩を並べられてうれしい。全然及ばないですけど、彼には」。レジェンドが球場を訪問した際、助言をもらうなど親交もあり、感謝の思いも吐露した。

 「レギュラーシーズン最後の1カ月でいいスタートを切れた」。ア・リーグ東地区はレッドソックスが7・5ゲーム差をつけ首位を独走。だが、大逆転の地区Vはあきらめない。9年ぶりのワールドシリーズ制覇が、ピンストライプを着る者のミッションだ。

データBOX

 ヤンキース・田中が10勝目(5敗)。メジャーデビューした2014年から13、12、14、13、10勝を挙げており、大リーグの日本投手では10-14年の黒田博樹(11、13、16、11、11勝)以来、4年ぶり2人目の5年連続2桁勝利となった。1年目から5年連続2桁勝利は自己の持つ日本投手最長記録を更新する新記録。プロ野球の楽天時代も含めると10年連続10勝以上となった。大リーグの日本投手の2桁勝利最多回数は野茂英雄の7度(1995-97、99、01-03年)。 また、米記録専門サイトによると、メジャー通算勝率で田中は現役の中でカーショー(ドジャース)シャーザー(ナショナルズ)らに続く4位(8月末時点で750投球回以上)。

アンディ・ペティット(Andy Pettitte)

 1972年6月15日生まれ、46歳。米ルイジアナ州出身。91年ヤンキースに入団し、95年のメジャーデビューから9年連続で2桁勝利を挙げるなど10勝以上は通算16度。2004年にアストロズに移ったが、07年ヤ軍に復帰。11年2月に引退を表明も12年に現役復帰し2年間ヤ軍でプレー。通算成績は531試合に登板し、256勝153敗、防御率3.85。左投げ左打ち。ヤ軍でつけた背番号46は永久欠番。

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