DL入りの大谷翔平、「投打の両方に取り組んだから、けが」はナンセンス

球界ここだけの話(1301)
DL入りしたエンゼルス・大谷

 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(23)が右肘の靭帯(じんたい)を痛め、故障者リスト(DL)入りした。ショッキングなニュースは瞬く間に日米で拡散。米メディアでは、トミー・ジョン(靱帯再建)手術が必要なのではないか? という議論、憶測が連日のように報じられている。現状では故障から3週間は回復の経過を観察し、その後に再検査する、ということが決まっている。

 「二刀流はやっぱり不可能なのか…」。デビュー後、活躍し続けた大谷が開幕から約2カ月で負傷してしまったことで、そんなけがのリスクにまつわる懸念が広がることは、間違いない。本格的な投打の両方をやるのは約100年前、伝説の名選手、本塁打王のベーブ・ルース(レッドソックス、ヤンキース)以来のこと。手術をすれば投手としての復帰までは1年以上を要する。

 だが、今回の肘の故障が二刀流をやったから、という理由かどうか、分からない。投手だけに集中していても、陥ったかもしれない。“日本人は体が弱くて肘を痛める”や“プロ入り前に酷使されていたから”と、考える人がいるかもしれない。しかし、現実は日本選手ばかりでなく、アマチュア時代から球数制限、出場制限を受ける米国や中南米の選手も投手、野手を問わず肘の手術を強いられる選手は、毎年のように何人も現れている。

 故障の原因はボールなのか、硬いマウンド(投手の場合)なのか、分からない。各選手の投球フォームに原因があるのか、その時点までの蓄積疲労なのか、選手それぞれだ。だからこそ「投打の両方に取り組んだから、けがをした」。そんな安直な話に流れないでほしい。

 日本プロ野球でも、メジャーでも二刀流に挑戦した大谷。野球ファンはきっとそこに夢をみたことだろう。ここからの復帰の過程、復活後もまた、人々をワクワクさせてくれる活躍を心待ちにしている。(山田結軌)

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