イチロー節復活「最低50歳までと言っているので」

古巣復帰一問一答
会見で記者の質問に答えるイチロー

 【ピオリア(米アリゾナ州)7日(日本時間8日)】イチローはスーツ姿で、スコット・サービス監督、ジェリー・ディポト・ゼネラルマネジャー(GM)、代理人のジョン・ボッグス氏らと記者会見に臨んだ。

 --シアトルに戻ってきた気持ちは

 「2012年7月にシアトルにさよならを告げた後、いずれまた、このユニホームを着てプレーしたいという気持ちが僕のどこかに常にあったんですけど、自分から表現することはできませんでした。またプレーする機会をいただき、01年にメジャーリーグでプレーすることが決まったときとは全く違う感情が生まれました。とてもハッピーです」

 --5年半ぶりにシアトルが本拠地

 「その間も僕の家はシアトルにあって、ホームなのにホームではない、近いのにすごく遠く感じる存在になっていたんですね。戻ることができて、また見える景色が違うんだろうな、という感じです」

 --昨年4月のマリナーズ戦の最終打席で本塁打。あれがシアトルでの最後の打席になるかもしれないと思ったことは

 「全く根拠はなかったけど、いずれ戻ってきてプレーしたい、できるのではないかと思っていました。こういう形で戻ってきて、シアトルのファンから『おかえり』と心から言ってもらえるような自分でありたいなと。できるかどうかは僕次第なので日々、励みたいと思います」

 --同じ時期にヤ軍、マーリンズ、マリナーズと移籍した投手のデビット・フェルプスがいる

 「なぜか僕が追いかけている状態なんです。ちょっとした根拠になるんですけど、今回シアトルに戻るんじゃないかという一番の根拠は、確かにフェルプスがいたというのはあると思います」

 --5年半前と比べて変わった点はあるのか

 「いろいろなことを経験して、耐える能力が明らかに強くなったと感じています。選手としての能力に関しては、今は数字で分かる時代なので、みなさんの方がよくご存じだと思います」

 --具体的に挙げると

 「以前にプレーしていたときは必ずラインアップに名前があって。自分のルーティンを守ることは難しくなかった。ニューヨーク(ヤンキース)では球場に行かないと、その日プレーするかどうか分からない。見えないものといつも戦っている状態だったんですね。でも、徐々に対応できるようになって。代打を告げられて、左投手がきたら代打の代打ということもありました。悔しい思いもたくさんしてきたので、いろんなことに耐えられるんじゃないかと思っています」

 --所属先が決まらない状況を、どう捉えていたのか

 「自分のスタンスをどこに置くか、というのは考えてましたね。まず、スプリングトレーニングの間は待つしかない。シーズンが始まってから、どうするのかというのは、次の段階。そこでもなかったらどうするか、具体的にいくつか考えていたことはあります。ただ、練習のプランは変わらないです」

 --自分の野球人生が終わると思ったことは

 「僕自身は泰然とした状態であったと思います。泰然というのは、自分がプレーヤーとしても人間としても常にそうでありたいという状態、目指すべき状態。そういう自分に出会えたのは、とてもうれしかったです」

 --心が折れそうになったことはなかったか

 「折れそうだと、泰然にはならないですよね。ということは、ないということですね」

 --目が潤んでいるように見える

 「こういう会見の場合、目が潤んでいることがメディアの方は大好きみたいですけど、おそらく潤んでいるように見えるとしたら、時差ボケの影響だと思います」

 --メジャー以外でのプレーを考えたことは

 「迷うことはなかったですね。メジャーでやるという気持ち、これのみでした」

 --背番号の年齢までプレーしたいという話をしていた

 「よく『50歳まで』という話をされることが多いと思いますけど、僕は『最低50歳まで』と言っているので、そこは誤解しないでほしいですね」

 --達成したい記録、やりたいことはあるか

 「01年にメジャーでプレーすることが決まったときは、自分のことしか考えられなかった。それから17シーズンが過ぎて、自分にできるパフォーマンスはたくさんあります。僕自身のためにやりたいこともあります。今マリナーズが必要としていることがあれば、何でもやりたい。今まで培ってきたすべてを、このチームにささげたい。そういう覚悟です」

 --マ軍のためにという境地になったのは

 「ケージの中で一番大きく育ってしまった犬を、優しく迎えてくれたような。それに対して、すべてをささげたい。忠誠心が生まれるのは、当然のことだと思います」

 --クラブハウスでは何を

 「まず顔と名前を覚えなければいけないんですけど、年齢的には僕の息子みたいな選手がいっぱいいることが怖い。プレーをすれば僕も息子側(若い選手)に入れることを、しっかりと見せたいと思います」

 --オープン戦はいつ出られるか

 「いつでも大丈夫です」

 --大谷が同じア・リーグ西地区のエンゼルスに入った

 「エ軍と契約したときにメッセージをくれて、やり取りをしたことがありました。日本でも何度かプライベートで会ったことがあります。僕とは親子と言ってもおかしくない年齢差(21歳差)ではありますけど、メンタルは僕が子供で彼が親という感じの印象ですね(笑)」

 --ファンは対戦を待ち望んでいる

 「まだプレーしているところを実際に見たことがない。まず見てみたいというのがあって、誰が見ても、世界一の才能といってもいいんだろうとよく聞きますし、僕もそう思います。そんな選手と対戦することは、野球の醍醐(だいご)味の一つだと思いますよね。ですから、必ず実現させたいと思いますし、できれば僕も投手で対戦したいなあと思います」

Read more