(セ・リーグ、ヤクルト2-10阪神、6回戦、阪神4勝2敗、30日、神宮)Tポーズ連発!! 阪神は今季最多16安打の猛攻で、ヤクルトに10-2で大勝した。「2番・左翼」で2試合連続スタメン出場のドラフト3位・岡城快生外野手(22)=筑波大=が初の3安打をマーク。一回には5連打&3得点の口火を切る右前打を放ち、勝利に貢献した。近本が左手首骨折で離脱し、中野が右ふくらはぎへの自打球の影響でスタメンを外れるなか、〝代役ルーキー〟が存在感を発揮している。
頭脳派ルーキーが何度もHランプをともし、猛攻の火付け役となった。前日に初安打となる決勝打を放ったばかりの岡城が、今度はプロ初の猛打賞と大活躍。2番打者として猛虎打線の先陣を切り、堂々と役目を果たした。
「とにかく出塁することだけを考えていました。しっかりストレートを強くスイングできたのは、一番良かったかなと思います」
近本が骨折で離脱、中野も自打球の影響でベンチスタートと主力を欠く状況の中、岡城が2戦連続となる「2番・左翼」でスタメン出場。序盤から試合の流れを作った。
一回1死の第1打席。ヤクルト先発・高梨の変化球を右前にはじき返した。照れ臭そうにベンチに向かって筑波大とタイガースをかけた〝Tポーズ〟を披露すると、そこから打線がつながり、5連打で3得点。岡城は大山の適時打で、先制のホームを踏んだ。
二回2死では直球をとらえて再び右前打を放つ。さらに五回には中前打を放って初の3安打。六回は遊ゴロ、八回は死球だったが、この日の5打席、一球もファーストストライクを見逃すことはなかった。その裏には、大学時代からずっと大事にしてきた教えがあった。
「お前のいいところは、とにかく積極性。プロに行ってもその積極的にいくことを失わずバットを振っていれば、どこか、いつか当たるから」
筑波大時代の恩師・川村監督からずっと言われてきた言葉だった。地元の進学校・岡山一宮高から一般入試で難関国立大の筑波大に進学した岡城。大きく成長した4年間、一貫して積極性を生かす打撃を指導されてきた。それは卒業しても変わらない。阪神に入団してからも、川村監督と顔を合わせるたびに檄を受けていた。
大事にしてきた教えを貫き、浅いカウントからスイングをかけた結果の3安打だ。「自分がぶらさずやっているところなので。これからも引き続きできたらいいなと思います」と胸を張った。
ルーキーの活躍にチームも呼応し、今季最多の16安打を放って大量10得点で快勝を収めた。ヤクルトとの首位攻防3連戦に勝ち越し、4月を首位でフィニッシュ。勝利を呼び込んだ若虎に、藤川監督も「ただ、ひたむきにやることでしょうね。立ち止まらずに1年目、2年目、3年目と、キャリアの浅い選手はとにかく行けるところまで行くと」と、この日の1試合だけでなく、さらに先を期待していた。
「きのう(初スタメンの4月29日)よりはまだマシになりましたけど、まあ全然緊張するのは変わらないです。応援してくださる人は多いな、と感じました」
初々しく岡城は語ったが、まぎれもなく、2連勝の立役者だ。主力不在の穴を埋めるキーマンとして、5月も虎に勝利をもたらし続ける。(中屋友那)