告別式で長嶋茂雄さんの遺影が飾られた祭壇=8日、東京都内(読売新聞社提供) 3日に肺炎のため、89歳で死去した巨人元監督、長嶋茂雄さんの葬儀・告別式が8日、東京・品川区の桐ヶ谷斎場「雲」で非公開で営まれた。斎場を出てきた参列者は、前を向いて「また明日から頑張ろう」と明るい表情になっていた。長嶋さんがそうさせた。
現役時代から長嶋さんに「ブーちゃん」とかわいがられ、7日の通夜に続いて、この日も参列した巨人OBの大久保博元氏(58)=サンケイスポーツ専属評論家=は「長嶋さんはよく、太陽に例えられていました。まさに太陽を感じる式でした」と振り返った。
ジャイアンツカラーのオレンジの花が敷き詰められた祭壇に飾られた長嶋さんの遺影は、口を大きく開けて笑っていた。参列者は斎場に入るときこそ口を真一文字に結んでいたが、遺影を前にした途端に口元が緩んだという。王貞治、中畑清、松井秀喜各氏の弔辞が進む中、大久保氏は隣席のOB同士で「おもしろかったら笑ってもいいんだよね」と確認し合った。
「松井が弔辞で『私は長嶋茂雄から逃げられません。これからもそうです』と語ったように、参列者全員がそう感じたと思います。長嶋さんはもともと、神様のような人。神様に形はないので、長嶋さんとの関係は終わりません」。喪主の次女・三奈さん(57)が「明るいパパでした。皆さん、明るく送ってください」とあいさつすると、参列者はまた笑顔になった。
「V9の大先輩たちは同窓会。(1994年10月8日、巨人と中日がレギュラーシーズン最終戦で優勝を懸けて激突した)『10・8』を戦った僕たちは長嶋監督を囲む会。その機会を監督が作ってくれました。長嶋一門が、みんな集まった感じでした」と大久保氏。かつてのチームメートとまな弟子たち96人を笑顔にして、長嶋さんは天国へと旅立った。