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【黒田正宏 軍師の断】阪神の強さ感じた外野守備 無駄な本塁送球せず、正確な返球でピンチ広げず

七回、投球を終えた阪神・茨木秀俊と阪神・栄枝裕貴。栄枝には黒田氏が苦言を呈した=札幌ドーム(撮影・渡辺大樹)

(オープン戦、日本ハム3-2阪神、2日、札幌D)現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(76)が、守備に言及した。

この試合で一番評価したいのは外野守備だ。二回2死二塁、田宮に左前適時打を浴びた際に、左翼・前川は中継の木浪に正確に返球し、木浪は間に合わない本塁には投げず、二塁を狙った田宮を挟殺プレーで殺した。

五回2死二塁では細川の右前打で右翼・森下が中継の大山にキッチリ返球。大山は本塁へ投げずに二塁を狙った細川を刺した。

2つのプレーに共通しているのはカットマンへの正確な返球。そして無駄な本塁送球をしない。これは阪神がキャンプ中、徹底して練習してきたプレーだ。

この日は走者を殺して3アウト目を奪ったことで、投手は走者を背負っての続投をせずに済んでいる。崩れかかった投手を救ったという意味でも大きい。岡田監督が目指す野球がナインに浸透していることが実戦の中で示された。阪神の強さを感じた2つのプレーだった。

苦言を呈したいのは捕手だ。門別、茨木ら若い力の成長を見せてもらおうと思っていたが、彼らの投球を引き出すはずの捕手のほうに目が行ってしまった。

特に残念に感じたのは、2番手捕手として登場した栄枝。八回、2イニング目に入った茨木に対して、変化球に偏ったリードをしてしまった。どういう話し合いで、あのリードになったかは定かではない。でも、若い、勢いのある投手に対して、やはり真っすぐで持ち味を引き出してあげるべきではないのか。それが、経験を積んできている先輩捕手の役割でもある。

茨木が、真っすぐで勝負するタイプではないのなら話は別だが、前のイニングでの3アウト目(水谷)は、150キロの真っすぐで見逃し三振を奪っている。その直前の球はチェンジアップで空振り。緩急の見事さもだが、力のある真っすぐに思わず唸った。

このリードをしていたのは坂本。七回は真っすぐを軸にリードしていた。栄枝も、前の回にどういうリードをしていたのかは、参考にしてもらいたかった。

茨木はもう少し経験が必要だろうが、先発した門別は文句がない。投げている球はもちろんだが、安定感があり、いつでも先発を託すことができる。

四回に球が浮いて痛打された点が課題になるだろう。スタミナを付けて、長いイニングを投げられるようになれば、ローテーションの谷間や、アクシデントがあった際の先発など、十分に可能だ。先発の層がドンドン厚くなっている。(本紙専属評論家)

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