「第43回大阪国際女子マラソン」(28日、大阪・ヤンマースタジアム長居発着)2位になった前田穂南(27)=天満屋=が2時間18分59秒の日本新記録をマーク。2005年にベルリンで樹立した2時間19分12秒を約19年ぶりに更新された04年アテネ五輪金メダリストの野口みずきさん(45)も笑顔で祝福した。国内大会で日本選手が2時間20分を突破するのは初めて。歴代のレジェンドも快記録をたたえた。
前田の日本新達成まで女子マラソンの日本記録保持者だった野口さんがレース後、表彰式に登場。花束を渡し「もう少しで私の記録も昔の成人式だったんですけどね」とユニークな表現で新記録更新を祝福した。
野口さんは2005年9月のベルリンマラソンで2時間19分12秒の日本記録を樹立。それから18年と4カ月に渡って破られなかった。レース中はテレビ中継の解説者として1号車に乗り込み、間近から前田の走りを見守り続けた。
報道陣に向けた会見では、自身の記録を上回った前田の走りを絶賛。「全てペースメーカーに任せてではなく、自分でペースを作ってペースメーカーを置いていった、あの度胸。世界にグッと近づいたというところを見せつけてくれた。常識を覆す走りをしてくれた」とたたえた。
「もう、あしたから私の記録が(テレビの)画面に『野口みずき』と出てくることはないんだろうなと、本当に複雑な気持ち。寂しい思いもあるけど、さようなら、私の2時間19分12秒」
正直な心境も吐露しつつ、止まっていた日本女子マラソンの針が動いたことは歓迎。「でも、やっぱりうれしい、頼もしい。(記録を)これからどんどん塗り替えていくんだろうなと期待しています」。当時は世界歴代3位だった野口さんの記録は現在50位になっているだけに、もっと上にいく後輩の出現を願った。(上阪正人)