(SMBC日本シリーズ2023、阪神4x-3オリックス、4回戦、2勝2敗、1日、甲子園)捉えた当たりが三遊間を貫く。阪神・近本は表情を変えず、本塁に突っ込む木浪に視線を送った。セーフ! 勝ち越しの2点目が入って、わずかに口元を緩めた。
「勝てばいいですし、塁に出ればいいですし。勝ててよかったです」
1―1の三回2死から木浪の内野安打、才木が四球で続いて一、二塁。ここで近本が逆らわずに左前へ流し打った。下位が作って、近本でかえす。鉄板パターンを、この大一番でも成就させた。今季両リーグトップの得点圏打率・374を誇る男が日本シリーズでも大仕事だ。
一回は左前打で森下の先制打を呼び込み、五回は中前打を放って大山の遊ゴロで生還。九回も四球で出塁し、大山のサヨナラ打でホームを踏んで笑顔をみせた。「悠輔が決めたっていうのが本当に大きい。それも打って決めたっていうのが」。日本シリーズ打率・467のリードオフマンは、同学年の4番をねぎらった。(邨田直人)