9月28日のイースタン・リーグ、西武戦に登板したヤクルト・山下輝=ヤクルト戸田球場 一人では乗り越えられなかった。周りの支えがあったから、ここまでこられた。ヤクルト・山下輝投手(23)が、9月28日のイースタン・リーグ、西武戦で今季初の実戦登板(結果は1回2失点)。久しぶりのマウンドを終えると、これまでの日々を思い返すように本音を漏らした。
「正直、もう投げられないんじゃないかと不安もすごくあった。なんとかいろいろ模索して1年間かかってしまいましたが、投げられるようになって本当によかった」
アクシデントに見舞われたのは今春のキャンプ途中だった。法大からドラフト1位で入団した昨季はプロ初勝利を達成し、オリックスとの日本シリーズでも好投。飛躍の2年目にしようと歩みを進めていた矢先に左肘のコンディション不良となり1軍キャンプを離脱すると長いリハビリが始まった。
進んでは後退するもどかしい日々。ノースローの期間を経て、6月にブルペン投球を再開するまでになったが思うようにはいかず。8月には再びノースロー調整となるなど苦しい時間を過ごし、当時を振り返って「本当にメンタル的にやられていました」と回顧する。
どん底の中で支えになったのが、常にリハビリに寄り添ってくれた伊東優多トレーナー(30)の言葉だった。「絶対に投げられるようになるから大丈夫」、「山下なら大丈夫だから、やれることをやっていこう!」。正直、逃げ出したくなる時もあった。弱音を吐くことも何度もあった。そんなときにすぐに前向きな言葉が返ってきた。