今月、ジャニーズ事務所の性加害問題絡みもあり、報道で大きく取り上げられているテレビ各局の定例社長会見。ほぼ毎月行われ、明るい話題がない月は会場の空気が重くなりがち。フジテレビの会見は昨年6月に港浩一社長(71)が就任後、〝癒やしの存在〟が出席するようになった。
そもそも、定例社長会見はどのように進行しているのか。幹事は持ち回りで新聞社が務める。幹事社の記者は、会見時に司会を担当するのだが、これがなかなか難しい。
慣れない司会進行役の上、最前列の席に座ることが多く、右に左にと振り返りながら、挙手する質問者をスムーズに当てていかねばならない。見落とすと、周囲から「あの人、手を挙げていますよ」とツッコまれてしまう。
各社から質問を募る前には、幹事社がいくつか代表質問をする。その都度、旬の話題を的確に聞ければいいのだが、それをせずにあっさり終わると、会場は「え?」という空気に包まれる。記者としてのやる気、センスが試される場でもある。
そんな状況の中、フジは港社長就任後、会見に西山喜久恵アナウンサー(54)が出席。幹事社の代表質問が終わると、司会は西山アナにバトンタッチし、抜群の安定感で各社からの質問をさばいていく。
それだけではない。西山アナが質問に答え、会場の空気を和ませてくれる場面も出てきた。
今年4月に、新人の原田葵アナ(23)への期待を述べた港社長から「西山アナからも一言」と突然振られると、アナウンス室でのエピソードを紹介して「この子は芯が強い。今後、伸びていくと思う」と温かいエール。
7月には、先月8日に出場した世界マスターズ水泳に向けたコメントを報道陣から求められ、「社長会見でこんなことを言うのは何なんですけれども…」と恐縮しながら、「大会当日は8月8日、フジテレビの日です。いい記録を出したい」とユーモアを交えた満点回答。まさかの質問に驚いたのか、次の進行を忘れる〝オチ〟もあり、会場が笑いに包まれた。
会見の雰囲気が良ければ質疑応答も活発になる。港社長は就任時、「フジテレビの明るく楽しく元気なDNAを蘇らせたい」と決意表明した。その意志は、社長会見にも反映されている。(渡邉尚伸)