六回に中堅へ先制打を放った牧。この日3打点を挙げ、大台の100打点に到達した(撮影・安部光翁) 激烈なクライマックスシリーズ(CS)争いの主役だ!! セ・リーグ3位のDeNAは18日、阪神24回戦(甲子園)に延長十回の末、3―2で競り勝ち、球団24年ぶりとなる甲子園5連勝を飾った。牧秀悟内野手(25)が六回の先制打、十回の2点三塁打と全3打点をマークし、両リーグ最速で自身初の100打点に到達した。10年ぶりにリーグ全3試合が延長戦となる中、敗れた2位広島に2ゲーム差に迫った。
最後に決めたのは、やはり4番だった。延長十回、牧が決勝の2点三塁打。甲子園のダイヤモンドをさっそうと駆け抜け、三塁ベース上でグッと拳を握った。
「もうとにかくチャンスだったので、前に飛ばそうと思って打席に立った。投手陣が踏ん張っていた中で、負けを付けなくてよかった」
試合を動かしたのも牧だった。0―0の六回2死二塁。3番手・加治屋に対して粘り、7球目の直球をしぶとく中前に運んだ。1―1の八回2死一、三塁の好機では三ゴロに倒れたが、延長十回2死一、二塁。3打席連続の得点圏に「2回目のチャンスで点を取っていればもっと楽だった。3回目に打てるように」と闘志を燃やし、カウント1―1から6番手・石井の3球目の直球を巧みに捉え、右翼線を破った。
決勝の一打で、両リーグ最速の100打点に到達。球団史上最速となるプロ3年目での大台突破に「今年、特に目標にしていた数字なので、まず達することができて素直にうれしい」と喜んだ。打率・296、28本塁打で残り10試合。球団史上9人目の3割、30本、100打点達成も視界に捉えた。