男子フリー74キロ級3位決定戦で勝利し、雄たけびを上げる高谷大地=ベオグラード(共同) 来年のパリ五輪予選を兼ねたレスリングの世界選手権第3日は18日、ベオグラードで行われ、男子フリースタイル57キロ級で五輪代表を決めていた樋口黎(ミキハウス)は決勝でステバンアンドリア・ミチッチ(セルビア)に4―7で敗れた。
同74キロ級の高谷大地(自衛隊)は3位決定戦でヨルギオス・クギウンチディス(ギリシャ)に勝ち、パリ五輪代表に決まった。五輪階級で5位以内の選手の国・地域に出場枠が与えられ、日本勢は3位以内で代表に決定。28歳の高谷は五輪初出場となる。
65キロ級で東京五輪金メダルの乙黒拓斗(自衛隊)が3回戦でイスマイル・ムスカエフ(ハンガリー)にフォール負けし、19日の敗者復活戦に回った。97キロ級の石黒峻士(新日本プロレス職)は3回戦敗退で、今大会での五輪出場枠を逃した。92キロ級の吉田アラシ(日大)は3位決定戦で敗戦。
女子は非五輪階級で55キロ級の奥野春菜(自衛隊)が決勝に進み、59キロ級の南條早映(東新住建)は準々決勝で敗れた。(共同)
◆高谷大地の話「最高だ。本当に人生は変えられるのだと感じた。競技に専念できる環境をつくってくださった方々に感謝したい。しっかり準備して、いい笑顔でパリの舞台に立ちたい」
◆樋口黎の話「世界一しか考えていなかった。しっかり負けたことを受け止める。一番の目標は来年のパリ五輪での金メダル。1年をかけてレベルアップしていく」
◆吉田アラシの話「最初から崩される良くない試合だった。自分の強みが出せなかった。世界との差はかなりある。この悔しさを次につなげたい」