新しいしこ名が書かれた色紙を持つ伯桜鵬(左)と宮城野親方 出世街道から外れても己の信念を貫く。大相撲の平幕伯桜鵬が「左肩関節脱臼術後。復帰まで3カ月以上かかる見込み」と診断され秋場所を休場した。8月31日に左肩の手術を受けており、師匠の宮城野親方(元横綱白鵬)は来年1月の初場所で復帰を目指す意向を示した。来場所まで全休すれば、幕下転落は確実な情勢となった。
「あまりに早く新十両や新入幕となって注目され、左肩は限界だったが番付を落とすのが怖い気持ちがあった。手術の決断は時間がかかった」
新入幕の名古屋場所で千秋楽まで優勝を争い、11勝4敗で敢闘賞と技能賞を受賞。入幕2場所目も活躍が期待されていたが、夏巡業は左肩関節亜脱臼のため参加せず。左肩は2場所前から広範囲のテーピングが目立っており、治療に専念せざるを得ない状態だった。
夏場所は十両で14勝1敗と大活躍し、幕下付け出しでは平成25年秋場所の遠藤と並び、昭和以降最速の所要3場所での新入幕を果たした。本名の「落合」から改名し、新しいしこ名は現在の鳥取県の旧名「伯耆国(ほうきのくに)」の「伯」、同じ倉吉市出身の元横綱琴桜をたたえた相撲大会で自身も出場経験のある「桜ずもう」の「桜」、歴代最多45回の優勝をマークした師匠の現役時代のしこ名の一部「鵬」を組み合わせた。