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【大野均氏 鉄人評論】ラグビーW杯、イングランドは『ウイスキー』 18日第2戦ジョセフ日本へラグビー界の酒豪が〝つまみ〟になる提言

1次リーグD組の初戦でチリ(世界ランキング22位)に快勝した日本(同14位)は、17日(日本時間18日)にイングランド(同6位)と対戦する。LOとしてW杯3大会に出場するなど日本代表最多98キャップを誇る大野均氏(45)がサンケイスポーツに特別評論を寄せ、チリ戦のMVPにはFLリーチ・マイケル(34)=BL東京=を挙げた。また、ラグビー界で無類の酒豪はイングランドを「ロックでもハイボールでもおいしいウイスキー」と表現して警戒。その真意は-。(構成・阿部慎)

チリ戦は先制トライを許して嫌な雰囲気もあったが、心配は無用だった。前回W杯の経験者も多く、緊張も織り込み済みで準備をしていただろう。しっかりと日本らしいラグビーを遂行した。

相手のパワフルな突破に苦戦したものの、今後に引きずるほど崩されたシーンはなかった。スクラムはしっかり前に出ていたし、モールからのトライも自信になる。

全員がMVPだが、あえて挙げるとすればFLリーチ。攻守に大活躍で復活どころではなく、レベルアップしている。リーチのトライがチームを勇気づけた。主将の姫野が欠場してもSH流やHO坂手がチームを引っ張り、FWの下川、福井といった若い選手は経験を積めた。

次戦の相手はイングランド。初戦のアルゼンチン戦は早々に1人退場となったが、SOフォードが3DGを決めるなど、ノートライで27―10で勝利した。14人だったからこそ、キックで得点するという戦い方で結束していたように思う。


日本戦はスクラムやラインアウトといった強みのセットプレーを軸に攻撃を組み立ててくる。また、昨年11月に日本が13―52で敗れた際はFBスチュアートら大型選手と競うハイボールキックに苦しんだ。そしてSOフォードの活躍。あえて僕の好きな酒で例えるなら「ウイスキー」だろうか。ロック(固いセットプレー)でもハイボール(高いキック)でもおいしい。セットプレーを軸にしても、キックに頼っても勝てるからだ。

日本が勝つにはスクラムとラインアウトの安定が大前提。競り合うコンテストキックに対する意識を高めて、ボールキープしてほしい。何より不可欠なのは攻撃のサポート。前回のイングランド戦は、80分通して前に出てくるディフェンスに苦しんだ。チリ戦ではサポートが遅れてジャッカル(倒れた選手からボールを奪う)されたり、球出しが遅れたりする場面があった。相手に防御から主導権を握られれば、ロックかハイボールで攻められて窮地に陥る。

大野氏はチリ戦で6本のキックをすべて成功させた松田の復調を好材料に挙げた

イングランド戦はトライチャンスも多くはないだろう。集中力を保つ必要があり、PGの3点を積み重ねることが必要だ。その点で6本中6本のキックを成功させたSO松田の復調は大きい。チームとして万全な状態で向かってほしい。(元日本日本代表LO、BL東京アンバサダー)

■大野 均(おおの・ひとし) 1978(昭和53)年5月6日生まれ、45歳。福島・郡山市出身。清陵情報高では野球部で、郡山市にキャンパスのある日大工学部でラグビーを始める。関東大学リーグ所属の日大ラグビー部とは別の東北地区大学リーグで腕を磨き、2001年に東芝府中(現BL東京)入り。04年5月の韓国戦で日本代表初キャップを獲得。07、11、15年と3度のW杯に出場し、日本代表最多98キャップ。20年5月に現役引退。「均(きん)ちゃん」の愛称で親しまれる大の酒豪。座右の銘は「灰になってもまだ燃える」。現役時代のサイズは192センチ、105キロ。

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