土浦日大戦の八回、安打を放つ上田西・横山聖哉=甲子園球場 全国高校野球選手権大会が6日、甲子園球場で開幕し、初日から将来が期待される選手登場にネット裏のスカウトのチェックが進んだ。
特に第1試合の上田西(長野)の横山聖哉内野手(3年)をはじめ、3試合とも遊撃手に視線が注がれた。
「ポテンシャルの高さ、スケールを感じる。肩が強い。投手として140キロ台後半のボールを投げるし、体もしっかりしている。打撃は(5打数1安打と)結果はそんなに出なくて試合に負けたが、遊撃手としての魅力は十分」
181センチ、82キロで、3番・遊撃で土浦日大(茨城)戦にスタメン出場した右投げ左打ちの横山を中日・松永スカウト部長は、こう評価した。
第2試合の共栄学園(東東京)戦に1番・遊撃で出場、5打数2安打1打点の聖光学院(福島)の高中一樹内野手(3年)=177センチ、76キロ、第3試合の浦和学院(埼玉)戦に2番・遊撃で4打数2安打1打点と結果を出した仙台育英(宮城)の山田脩也内野手(3年)=177センチ、71キロ、ともに右投げ右打ち、キャプテンとしてリーダーシップも発揮しており、2回戦以降も期待される。
守備範囲の広い遊撃手は各球団とも常に探すポイントで、「来年、宗山(塁内野手=明大3年)がいるけど、高校生の遊撃手を今年指名して、育てていくことも考えている」というのが実情。
大学、社会人からの『即戦力』か『高校生から育成』か?
オリックス・牧田編成部副部長は、「横山は、あれだけ深い守備位置について、パフォーマンスを見せた注目のひとりであることは間違いない。三拍子そろった選手」と話した。現状の6日、試合のあった国内プロ12球団のスタメン遊撃手は、8球団が高校生の生え抜きだった。
この夏、躍動する高校生遊撃手が秋に何人指名されるか。(赤堀宏幸)