独走状態に入った岩井千怜=六甲国際GC(撮影・中島信生) 宮里藍 サントリーレディス第3日(10日、兵庫・六甲国際GC=6513ヤード、パー72)初日から首位の岩井千怜(20)=Honda=が7バーディー、2ボギーの67と伸ばして通算19アンダーとし、2位との差を5打に拡大。初の完全Vとなる今季2勝目(通算4勝目)に王手をかけた。前年覇者の山下美夢有(21)=加賀電子、申ジエ(35)=韓国、脇元華(25)=GMOインターネットグループ=の3人が2位に並んだ。
今大会52ホール目の16番(パー3)で初のボギー。最終18番(パー4)も落とした。それでも2位とは5打差。岩井千が後続に影すら踏ませない一人旅で、今季2勝目へ大きく前進した。
「終盤にティーショットが左に曲がってしまったけど、前半で伸ばせたので良かった。でも、今は悔しい気持ちの方が強いです」
16番はティーショットをバンカーに入れ、2メートルのパーパットを外した。18番はドライバーショットを大きく左に曲げた。「きょうはドライバーの感触が良くなくて、最後は少し飛ばそうと思ったのが力んでしまった。『真っすぐ行け!』『飛んでくれ!』と思ったけど、駄目でした」。
だが、勢いのある20歳に運も味方した。「どこに行ったか分からなかった」というボールは木に当たって戻ったのか、ギャラリーにも当たらず、カート道の左側の短いラフで見つかった。「ラッキーとは思わなかった。次のことだけを考えていたので」。3打目でグリーンに乗せ、5メートルから2パットでボギー締め。〝大事故〟を回避し、傷は最小限で済んだ。