トランポリン・世界選手権代表最終選考会最終日(10日、国立代々木競技場)男子は2021年世界選手権銀メダルの西岡隆成(19)=近大=が合計120・510点で、女子は佐竹玲奈(28)=プリモ=が合計109・100点で優勝し、11月に英国バーミンガムで行われる大会の代表に決まった。既に代表入りが決定している森ひかる(23)=TOKIOインカラミ、男子の石川和(24)=ヒロセホールディングス=に加えて男女各6人の代表が決定した。
実力者が世界への切符を獲得。トップで3度目の世界選手権代表を決めた西岡は「代表には絶対に入らないといけなかった。まずは1ステップしっかり進められたかな」とはにかんだ。代表決定の重圧もある中で大きなミスなく演技。安定感を見せつけた一方で「気持ち的に攻めきれなかった」と悔しさも残った。
2021年の世界選手権(アゼルバイジャン)では、3回宙を7度入れる構成で世界最高難度をたたき出して銀メダルを獲得。ただ、昨年の世界選手権は、同4月に痛めた左ひざの痛みの悪化で棄権した。同12月に半月板の手術を受けたが、モチベーションが落ちることはなく「技のかけ方などを見直す絶好の機会でした」と見事に結果を出した。
西岡が見据えるのは24年のパリ五輪。出場枠の獲得のため、今秋の世界選手権では決勝に残る必要がある。「パリで目指すのは金メダルです」。勢いそのままに五輪切符を勝ち取る。(高橋朝香)