映画「怪物の木こり」に主演する亀梨和也©2023「怪物の木こり」製作委員会 人気グループ、KAT-TUNの亀梨和也(37)が12月1日公開の映画「怪物の木こり」(三池崇史監督)に主演することが6日、分かった。連続猟奇殺人犯に追われ、返り討ちを狙う冷酷非情な弁護士役で、「目の使い方を意識しました」と狂気を込めて熱演。菜々緒(34)が刑事、吉岡里帆(30)が婚約者で登場、華やかに妖しく盛り立てる。
殺(や)るのは俺か、犯人か-。実力派俳優としても人気の亀梨が、サイコパス(反社会的人格者)になりきる。
原作は2018年発表の第17回「このミステリーがすごい!大賞」に輝いた作家、倉井眉介氏(39)の同名小説。亀梨はおので脳を奪う連続猟奇殺人犯の標的にされた弁護士、二宮彰を演じる。犯人はなぜ脳を奪うのか。複雑な人間模様の中、殺人もいとわない二宮が、犯人と追いつ追われつの対決に突き進む。
すでに21年4月に撮了し、現在は編集段階。亀梨は「監督やスタッフに今までにないキャラクターの特徴と表現をどう出すか相談しました」と振り返り、冷酷非情な二宮を演じるため「細かい表情や目の使い方を意識しました」と明かした。
一連の事件を追う警視庁刑事役は、17年4月期の日本テレビ系ドラマ「ボク、運命の人です」で共演した菜々緒。亀梨は「あうんの呼吸でできた」と満足そう。菜々緒も「亀梨さんの目力と役に入ったときの雰囲気が原作で読んだ二宮彰そのもの。体が震える感覚がありました」と語り、すんなり作品に入り込めたようだ。
一方、今回が初共演となる婚約者役の吉岡について亀梨は「共演初日からヘビーなシーンの撮影でしたが、全身全霊を傾ける彼女のエネルギーを感じ、うまく融合できました」と述懐。父親の不審死にふさぎ込む役でもある吉岡は「狂気をはらむ男性に恋をして、それが少しずつゆがみ無残に散っていく。そんな様を意識して演じました」と意味深長に振り返った。
共演は他に二宮に協力する医師に染谷将太(30)、過去の殺人事件の容疑者に中村獅童(50)。一筋縄ではいかない顔触れで、手に汗握るスリリングなサスペンスに仕上がりそうだ。
★三池監督が亀梨を絶賛
鬼才・三池監督は撮影前、初のタッグとなった亀梨に「自分の感性のおもむくまま自由に演じてほしい」と伝えたという。見事に狂気の弁護士を演じ切った彼の映像を見て「むくで繊細なむき出しの亀梨和也をご賞味ください。見た人はきっと夢に出ますよ」と絶賛。「法では裁けぬ男と女の物語です。あなたはすべての登場人物を許し、愛することでしょう。これは暴力と癒やしの映画です」とコメントした。製作・配給はワーナー・ブラザース映画。