愛らしい笑顔と透明感あふれる印象の梨里花。12歳の育ち盛りは、女優としても大きく成長していく=東京・赤坂(撮影・福島範和)
ギャラリーページで見る「嘘の戦争」「六本木クラス」など人気ドラマで活躍してきた梨里花(12)が、6日スタートのフジテレビ系「もう一度パパと呼ばれる日」(火曜深夜0・25、関東ローカル)にレギュラー出演し、子役から女優へステップアップする。
2歳で芸能界入りし、4歳で演技に初挑戦。本名の吉澤梨里花名義でNHK大河ドラマ「青天を衝け」や同局連続テレビ小説「ちむどんどん」など話題作に多数出演してきたが、今年4月の中学進学を機に、子役中心の芸能事務所から大河内奈々子(45)ら女優を擁するHONEST(オネスト)の所属に。お世話になったスタッフが在籍する同事務所で心機一転、芸名も梨里花に改名し、本格女優への道を歩み出す。
移籍後初ドラマ「パパ-」では、EXILEのNAOTO(39)扮する主人公の娘に抜てきされた。両親が大好きだったが、新しい記憶が作れない前向性健忘症を患って家族と距離を置くようになった父親に不安を覚える長女を熱演。病気のことは何も知らされておらず、母親(前田亜季、37)と離婚した父親に嫌悪感を募らせて冷たく当たるという難役に挑む。
梨里花は先月15日にクランクインし、東京都内で取材に対応。NAOTOについて「ずっとニコニコして優しくて本当のお父さんみたい。こんなカッコいいお父さんはいない」と絶賛。「せりふの量が今までの中で一番多くて泣く芝居が多い」と苦労を明かしつつ、「役になり切ってせりふが飛ぶくらい入り込めた。今まではせりふで気持ちを読み取っていたけど、今回は気持ちがあるからせりふが出て動くことができた。すごく快感で充実感が得られました」と女優の醍醐味を感じている。
学業と仕事を両立する努力家は「今回の作品は、今までの経験を生かした上で新しい一歩を踏み出せた感じ」と笑顔。目標は演技派の杉咲花(25)で、「目で訴えたり、怒ったり、冷たい役もできる女優さんになりたい。いつか杉咲さんに会って、目の前で芝居を見てみたい」と瞳を輝かせた。(納村悦子)