「バーチャル北島三郎記念館」のトップ画面。一昨年のサブスク解禁に続き、時代に合わせた挑戦となる
ギャラリーページで見る歌手、北島三郎(86)の功績を展示していた北海道・函館市の「北島三郎記念館」(現在は閉館)がVR(仮想現実)で復活することが4日、分かった。5日から特設サイトで無料観覧できる。同館は2002年12月に開館。多くの人が訪れる観光名所となっていた。建物老朽化のため21年9月に休館し、その後閉館していたが、復活を望むファンの声に応えた形。北島は「よく再現できたな」と完成度の高さに太鼓判を押した。
デビューから丸61年を迎えた5日、演歌の発展に貢献してきたサブちゃんの輝かしい足跡がバーチャル空間で復活した。
「北島三郎記念館」は2002年12月、北島の母校・函館西高近くに開館。「函館の女」など200枚以上のレコード・CDジャケット、日本レコード大賞三冠の受賞盾などが展示されていた。
多くの来場者でにぎわったが、建物の老朽化により21年9月に休館後、このほど閉館。演歌の大御所の〝緊急事態〟に復活を望む声が所属事務所などに多数寄せられた。
北島はその期待に応えるべく、演歌の普及も目指してVRによる「バーチャル北島三郎記念館」の〝開館〟を決意。同事務所によると、バーチャルミュージアムは伝説的米ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスが過ごした英ロンドンの屋根裏部屋や日本の野球殿堂博物館などあるが、国内歌手では初めての試みとなる。
最先端の3Dカメラを駆使した4K映像で、館内の隅々まで観覧可能。高齢者は操作方法が分からない場合も考えられるが、子供や孫らに教わりながら一緒に見ることで、若い世代が演歌に触れる機会を設け、家族間のコミュニケーションを取るきっかけにもなる。