8回2失点で2勝目を挙げたDeNA・バウアー=横浜スタジアム(撮影・田村亮介) (日本生命セ・パ交流戦、DeNA6-2西武、1回戦、DeNA1勝、3日、横浜)バウアーは率直なところ、調整過程とみている。ブランクが長く、本来の姿に戻るには、まだ時間はかかる。それでいて、完投も望めるペースで8回2失点。さすが元サイ・ヤング賞投手だ。
一回に先頭・源田、2番・川越に連続四球。先発の立ち上がりの難しさは洋の東西を問わず、粘られると苦しむのもみな同じ。そこから3番・外崎を外角低めの速球でビシッと見逃し三振に取り、一瞬で立ち直った。
球種が豊富で、どの球でも勝負できるバウアーにとっても、やはり基本はストレート。しかもアウトロー。これもまた、どんなタイプの投手にも通じることだ。
バウアーが本来の姿を取り戻したら、どうなるのか。ズバリ、現状の「2倍」くらいだといっても過言ではない。
私はワールドシリーズなどで見た。ストレートはもっと速く、ナックルカーブはエゲつない。抜いて投げるカーブと違い、指で弾くため、曲がり始めるところからグイーンと加速するかのように、縦に落ちる。
そんな投球を披露する日が来たら…。DeNAは優勝へ向けて、ソノ気になれるだろう。(サンケイスポーツ専属評論家)