9回、投球する日本ハム・矢澤宏太=東京ドーム(撮影・加藤圭祐) (日本生命セ・パ交流戦、巨人2-8日本ハム、日本ハム1勝、2日、東京D)巨人は六回途中まで9安打を放ちながら、鈴木をとらえることができなかった。確かに、あれほど下から投げる投手は、いない。初対戦ならなおさら、慣れるまで打席を要するかもしれない。
ただ、サブマリン投手でよくいわれる、ボールが浮き上がるような感覚は、なかったはずだ。ストレートはスーッと来て、やや沈み気味になる。シンカーも似た軌道から落ちる。もう少し、ボールを呼び込んで打てれば、よかった。
それも含めて、巨人からしたら、日本ハムのいいところばかりを見せつけられた印象だ。
九回には、左翼の守備固めに入っていた矢沢がマウンドへ上がり、二刀流に苦労することなく、打者4人で無失点。私は実は野手として評価している。内角打ちがうまく、長打力があり、足も速い。いずれにしても、身体能力は高い。
打線も乗っている。万波が長打も短打も広角に打ち分け、外国人捕手のマルティネスとの4、5番は強力。投打とも、面白いチームといえる。(サンケイスポーツ専属評論家)