2021年12月の早明戦での伊藤。最終学年はリーダーとして早大を引っ張る 不定期連載の3回目は早大のSO伊藤大祐(4年、桐蔭学園)。高校時代も主将として日本一に導いた天才肌の司令塔を主将にいただき、「ワセダ・ファースト」のスローガンを掲げ、2019年度以来の大学日本一奪回を目指す。伊藤はこの3年間故障がちで、個人の目標として「試合に出続ける」ことも挙げた。(聞き手・田中浩)
--春の早明戦は黒星(5月14日、●24-45)
「ブレークダウン(タックル後のボール争奪)での執着心とか、相手より先に動くといった大切にしなければいけないところを、明大にやられてしまった。翌週の東洋大戦(○48-26)は執着心にフォーカスし、ブレークダウンだけの評価ならよかった」
--春季大会の狙いは
「攻防ともに、ゲインラインのファイトに勝つこと。試合も本気で勝ちにいく。そうでないといい課題が出てこない」
--高校日本一に導いた桐蔭学園時代に続く主将
「求められているレベルも環境も、高校と大学では全然違う。最初は僕ではない部員が主将に推されたが、どうやって自分たちが日本一になるのかをもう一度考えて僕になった。今、こうやって主将をやれているのはいいことだと思う」
--「ワセダファースト」がスローガン
「早稲田を日本一にする、チームのことを一番に考える、ファーストタックルなど最初のプレー一つ一つにこだわるといった意味がある」
--ここ3年間、けがが多かった
「3年間で20試合も出ていない。ウエートトレーニングはもちろん、ケアする時間を圧倒的に長くした。今年は試合に出続けることが目標。試合ではミスをせずチャンスメークしたい」
■伊藤 大祐(いとう・だいすけ) 2001(平成13)年7月15日生まれ、21歳。福岡・久留米市出身。小学校時代にりんどうヤングラガーズでラグビーを始め、神奈川・桐蔭学園高では1年から公式戦出場。3年では主将として初の花園単独制覇(2度目の優勝)を果たした。U-17(17歳以下)日本代表、高校日本代表。早大でも1年から公式戦に出場。179センチ、88キロ。