六回、空振り三振を喫した阪神・佐藤輝明=ベルーナドーム(撮影・安部光翁) (日本生命セ・パ交流戦、西武4ー2阪神、3回戦、西武2勝1敗、1日、ベルーナD)近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(79)は無安打に終わった佐藤輝明内野手(24)、シェルドン・ノイジー外野手(28)に言及。共通点は悪球打ちだと改めて指摘した。
阪神はノイジーと佐藤輝が無安打で好機で凡退した。両打者とも調子の波がのこぎりの歯のようにギザギザで、よかったと思えば、次の日は悪くなる-の繰り返し。状態をキープできるようにしていかないと、阪神のクリーンアップは務まらない。佐藤輝は自分の型をつかんでいない。打つポイントを前にしているのは分かるが、ボール球に手を出してしまっているから、相手投手のツボにはまっている。自信を持ってポイントを絞らなければならない。そのポイントは、はがき1枚分の面積でもいい。ボール球に手を出さなければ、相手投手もストライクを投げざるをえず、そのうち甘い球が来る。
入団1年目の前半はそれができていた。どれだけ打つんだと感心していたものだが、2年目、3年目の今季は数字的には帳尻も合っているが、持てる能力からすれば、もっと打てる打者だ。いい状態の感じをノートにとったり、コーチと腹を割って話すなどして、自分のバッティングを固めてもらいたい。
右飛に倒れた五回、バットを叩きつけた阪神のシェルドン・ノイジー=ベルーナドーム(撮影・尾崎修二)ノイジーは日本の球審に神経を使いすぎている。余裕がないから、ボール球に手を出して、調子を崩していく。初めて対戦する投手、初めての球審で慣れないこともあるだろうが、やはりボール球は振らず、自分の好きな球だけを待ってほしい。対戦の少ないパ・リーグの投手が相手になるが、正確な制球力を持っている投手はひと握りしかいない。必ず甘い球は来る。ノイジーにしても、自分のポイントをしっかりつかむことが必要だ。