ホワイトソックス戦の4回、13号ソロを放ち、かぶとをかぶってベンチで迎えられるエンゼルス・大谷=シカゴ(共同) 【シカゴ(米イリノイ州)30日(日本時間31日)=共同ほか】米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(28)は敵地でのホワイトソックス戦に「3番・DH」で出場し、5試合ぶりの13号ソロを放って4打数1安打1打点だった。前日に右ふくらはぎ付近に受けた死球の影響を感じさせない飛距離133メートルの特大弾で、大リーグ通算140号に到達。チームは3―7で敗れた。
狙っていた高めの直球を捉えた。1―1の四回先頭。右腕ジオリトの94マイル(約151キロ)を振り抜くと、高く上がった打球は悠々と中堅フェンスを越えた。大谷はゆっくりと一塁に向かって歩き出し、滞空時間の長い飛球の行方を見届けた。敵地ながら大歓声が上がり、テレビの実況者は「月へ向かって打ち上げた!! ここはシカゴ。ショータイムの始まりだ!!」と声を張り上げた。
5試合ぶりとなる13号は飛距離435フィート(約132・6メートル)。自身今季3番目で、今季のギャランティードレート・フィールドでは最長弾となった。ベンチに戻ると、かぶとをかぶる恒例のセレブレーションでチームメートとハイタッチ。最後に出迎えたサンドバルがかぶとを脱がせて自らかぶり、それを大谷がカメラマン役になって撮影するパフォーマンスを12号に続いて行い、盛り上げた。
不振脱出のきっかけにする。試合前まで最近5試合は打率・100(20打数2安打)、8三振。直球で高めを中心に攻められるパターンが続いていた。一回も高めの直球を打ち上げて中飛。大谷に通算3本塁打目を浴びたジオリトは「(四回は)もっと高めを狙っていたのに、力強く振らせてしまった。大谷には失投ばかり投げてしまっている」と反省した。
チームは3―7で敗戦。MLB公式サイトは「オオタニのムーンショットが投壊で曇った」とし、指揮官の「彼も人間だ。みんな(打撃不振を)経験する。彼は明らかにうまく投げられていた」とのコメントを紹介した。ア・リーグ西地区で首位レンジャーズに7ゲーム差の3位。食らいつくには大谷の奮闘が必要不可欠だ。