初心者クラスの練習で、元気に走る新入部員たち。後ろから見守るのは元日本代表WTB冨岡耕児氏(右から2人目)=5月3日、花園ラグビー場 【ノーサイドの精神】5月3日に花園ラグビー場第1グラウンドで、部員不足に悩む高校ラグビー部を支援するためのイベント「大阪府高校ラグビーカミングデー」が開催された。サブタイトルは「史上最高の合同体験入部」。少人数で活動を続けている府内計28校のラグビー部員や入部を検討している新入生ら約250人が日本代表経験者やプロコーチらの指導を受けながら聖地の芝の上を元気に走り回った。
あれから1カ月。「まだ入部するか決めていない」と話していた生徒たちはどうしているのだろう。
イベントは北野、天王寺、生野など6校の顧問、OB会長らでつくる「大阪府高校ラグビー交流会」が主催し、一般社団法人の「スポーツを止めるな」などが協力して開催された。
その背景には、大阪府に限らないが、廃部や部員不足など減少の一途をたどる高校ラグビー界の現状がある。最盛期の1980年代後半には3地区で計170校を超えていた大阪府の全国大会予選の参加校は昨年は計41チームにまで減少。部員数も少なく、このうち8チームが合同で、なんと14校で1チームを編成していたケースもあった。