北朝鮮の国家宇宙開発局を現地指導する金正恩朝鮮労働党総書記(右端)=4月18日(朝鮮中央通信=共同)(画像の一部が加工されています) 北朝鮮は30日、朝鮮中央通信が伝えた高官の声明で軍事偵察衛星1号機を「6月にすぐ発射することになる」と表明した。北朝鮮が日本に通告した「人工衛星」の打ち上げは5月31日午前0時に発射予告期間に入った。北朝鮮は米韓の妨害を警戒し、31日の打ち上げもうかがうとみられる。沖縄県上空を通過する可能性もある。
北朝鮮は日本への通告と同様に国際海事機関(IMO)にも31日~6月11日に偵察衛星を発射すると伝えた。韓国の聯合ニュースが報じた。
日米韓は北朝鮮北西部東倉里の西海衛星発射場などの監視を強化。松野博一官房長官は30日、日本領域に落下する恐れがあれば「迎撃を含む必要な措置を取る」と述べた。
日米韓は、北朝鮮の計画は国連安全保障理事会決議が禁じる弾道ミサイル技術を使った発射だとして自制を求めている。北朝鮮は声明で応じない姿勢を鮮明にした。発射すれば日米韓は安保理での追加制裁を目指すとみられるが、中ロが同調する見通しはなく、歯止めはない状態だ。
米政府系メディアのボイス・オブ・アメリカ(VOA)は30日、北西部東倉里の西海衛星発射場に2カ所ある発射台で、ロケットを発射台に装着する移動式の設備が、発射台に接する位置にあることが29日の衛星写真で分かったと伝えた。(共同)