ベンチのヤクルト・高津臣吾監督(左から2人目)=マツダスタジアム(撮影・林俊志) (セ・リーグ、広島3―1ヤクルト、9回戦、広島6勝3敗、28日、マツダ)トンネルを抜けられない。ヤクルトは広島9回戦(マツダ)に1―3で敗れた。14日の中日戦(神宮)を最後に白星から遠ざかり、これで最下位に終わった2019年以来となる10連敗(1分けを挟む)。高津臣吾監督(54)は悲壮感をにじませた。
「得点圏で5打数0安打。そういうところで一本出るか出ないかは、難しいでしょうけど、なんとかしないといけない」
この日は七回に村上の9号ソロで反撃したが及ばず。1―3の八回には1死二、三塁の好機をつくったが、あと一本が出なかった。チームの得点圏打率はリーグワーストの・193。全て3点差以内で敗れての10連敗はリーグ初。チャンスをものにできればひっくり返せる点差なだけに、得点圏での一本がほしい。
主力の穴は大きい。26日の試合で下半身の張りから途中交代した山田は2戦連続で欠場。ここまで塩見、青木、高橋、内山らが故障や体調不良で離脱しており、復帰が待たれる。指揮官は打線やスタメンを入れ替えるなど試行錯誤するが、かみ合わない日々が続く。
首位阪神とは14ゲーム差。交流戦前に連敗を止められなかった指揮官は「全ての戦力で戦いたいというところができていない。もちろん僕のマネジメントもあるでしょうけど、早くチームがベストな状態に戻るよう、努力していきたい」。交流戦で心機一転、仕切り直しを図る。(箭内桃子)