若元春(下)を突き倒した大栄翔。来場所は関脇3人がそろって大関とりに挑む(撮影・土谷創造) 大相撲夏場所千秋楽(28日、両国国技館)関脇同士の対戦で大栄翔(29)は若元春(29)を突き倒し、ともに10勝5敗となった。大関昇進が確定的となった霧馬山(27)、豊昇龍(24)は11勝を挙げており、4関脇が2桁白星となるのは昭和以降で初めて。4場所連続休場明けで14日目に8度目の優勝を決めた横綱照ノ富士(31)は大関貴景勝(26)を押し出し、14勝1敗で終えた。名古屋場所は7月9日にドルフィンズアリーナで始まる。
来場所は大関とりダービー最終列車に乗り遅れてはならない。千秋楽。関脇同士の対戦で、大栄翔が滑り込みの白星を挙げて10勝目。名古屋場所での「大関とり」へ希望の糸をつないだ。
「きょうが(今場所)一番の内容。自分らしい相撲を取って終わりたいと。来場所につながる一番になった」
得意の突き押しに徹し、若元春を追い回して土俵下まで突き倒した。今場所は4関脇の番付だった。昭和以降、関脇が4人以上の場所は過去26度(5関脇が1度)。4関脇全員が勝ち越したのは3度あるが、いずれもが2桁白星となるのは初めてだ。