初優勝に笑みを浮かべる平田。男子ツアーにまた一人、頼もしい若手が現れた(撮影・中島信生) ミズノオープン最終日(28日、岡山・JFE瀬戸内海GC=7461ヤード、パー72)首位と5打差の5位から出たツアー参戦2年目の平田憲聖(22)=ELECOM=が、通算17アンダーで並んだ中島啓太(22)=フリー=とのプレーオフを3ホール目のバーディーで制してツアー初優勝。1973年のツアー制度施行後、400人目の初優勝者となった。3位タイの安森一貴(25)=オータニ広尾CC、金谷拓実(25)=Yogibo=までの4人が7月の「全英オープン」(ロイヤルリバプールGC)の出場権を獲得した。
全英オープン出場を決めた左から平田憲聖、中島啓太、金谷拓実、安森一貴=JFE瀬戸内海GC(撮影・中島信生)右こぶしを小さく握り締めた。18番(パー5)でのプレーオフ3ホール目。1メートルのバーディーパットを沈めた平田は、静かに喜びをかみしめた。5打差を追いついた最終ラウンド。同じ2000年度生まれで、アマ時代から世代の先頭を走り続ける中島とのプレーオフ。大阪出身の22歳は最後まで冷静だった。
「相手もいることなので…。でも、自分では結構、派手なガッツポーズだと思っていました」
目まぐるしく順位が入れ替わった混戦の最終日の18ホールをボギーなしで回った。最終組の1組前から出て、6バーディー。18番で中島がバーディーを取り、首位に並ばれても「プレーオフになると思っていた」と心の準備はできていた。
「中島選手は素晴らしいプレーヤー。簡単に勝てるとは思っていなかったけど、負けたくなかった。勝てて、うれしい。自信にもなりました」
アマのときからサポートを受け、プロ転向後はアンバサダー契約を結んだミズノの主催大会。優勝が決まると同社の水野明人社長に祝福されたホストプロは「アマのときからお世話になっているミズノさんの大会で初優勝ができてうれしい。少しは恩返しができたと思います」と胸を張った。