■5月28日 誰がしゃべったのか。Xは身内にいる可能性濃厚…そう思うと、気になって仕方がない。岸田文雄首相の長男・翔太郎秘書官による〝公邸忘年会騒動〟だ。与党からも公私混同を指摘されており、業務以前の資質に疑問の声は増すばかり。
週刊誌報道では昨年12月30日、翔太郎氏を含む親族ら10人以上が公邸に集まり、組閣時に閣僚が集合した「西階段」や、会見で使用される演台などで記念撮影が行われていた。首相も食事の場に顔を出していた。翔太郎氏は今年1月の首相の欧米歴訪に同行し、大使館の公用車で観光や、土産物購入をしたとも報じられていた。
2カ月連続の問題行動もさることながら、〝公邸乗っ取り事件〟は、身内か、その関係者が情報を漏らさない限り、発覚しない。これが不思議。普通に考えれば『語り手』は親族にいるとしか思えない。まさに緩み切った危機管理能力。〝岸田ファミリー〟の長としては恥ずかしい限りだ。
この問題に関して、「ザ・ジュニア」の代表格がテレビで発言していた。「僕もバカ息子って言われてきたんですけど、二代目はそう言われる。そうならないように気を付けてほしいですね」。誰のコメントか、何となくわかるでしょ。長嶋茂雄氏の長男・一茂氏の反応だ。ローンの存在を知らずにプロの世界に飛び込んだ御曹司に忠告されてしまうとは…。
「厳しく注意した」。父は息子の更迭を否定した。親の甘茶が毒になる、とはよく言ったもので典型的なパターンだ。「検討する」が口癖で〝検討使〟と揶揄された岸田首相は、チクった人間の見当はついているのだろうか。こっちの方は更迭必至? 敵は血縁者にアリ-。何とも侘しい密告者探しだ。(稲見誠)